パブリッシャー向けにセル・サイド・プラットフォーム(SSP)の提供などを行う米パブマティックは、デジタルインファクトと共同で、広告主および広告代理店を対象とした国内市場の動画広告に関する意識調査を実施した。
6割以上がオンライン動画広告の予算を拡大
はじめに、オンライン動画広告の市場規模を調査。その結果、63%の広告主および広告代理店が、2018年のオンライン動画広告予算を前年比で増加させたことがわかった。ネット広告予算全体における動画広告予算の割合については、「20%以上」という回答が30%にのぼった。
約4割がプログラマティック広告を活用
次に、「動画広告予算におけるプログラマティック広告(※)予算の割合」を調査。すると、広告主および広告代理店の40%がプログラマティック広告を利用していることがわかった。そのうち、プログラマティック広告予算の割合が動画広告予算全体の10%未満と回答したのは45%で、20%以上の割合でプログラマティック広告に予算を割く企業は30%だった。
※同調査では、DSPを通して買い付けを行う動画広告のみをプログラマティック広告と定義し、アドネットワークやソーシャルメディア経由での広告はこれに含まない
広告主はブランディングをより重視
続いて、動画広告を出稿する目的を尋ねたところ、広告主はダイレクトレスポンスよりもブランディングを重視していることが明らかになった。逆に、広告代理店においては、ダイレクトレスポンスを重視する声が多かった。
約6割が大手プラットフォームを利用
さらに、動画広告の掲載先となるプラットフォームの利用率を調査。その結果、60%以上が「YouTube」「Facebook」「Twitter」に動画広告を掲載しており、グローバルのプラットフォームが動画広告市場の大きなシェアを獲得していることが浮き彫りになった。
広告主の約半数が金額設定の透明性に不満
また、「動画広告の請求額に関する透明性」についての意識調査では、金額設定に関して広告主と広告代理店の間で相違があることが判明。広告代理店の69.5%が「満足している」「やや満足している」と答えたのに対して、広告主の51.2%が「満足していない」「あまり満足していない」と答えた。
PMPの利用率は2割程度
最後に、PMP(プライベートマーケットプレイス)の利用率を調査。その結果、PMP経由で動画広告を買い付けたことがあると答えたのは、広告主では12.2%、広告代理店では25.4%だった。なお、PMPを利用したことがない理由としては、広告主の47.8%、広告代理店の37%が「利用するメリットを認識していない」と回答した。
【調査概要】
調査対象:国内動画広告出稿者100名(広告主および広告代理店)
調査期間:2018年9月
調査主体:米パブマティック
調査機関:デジタルインファクト
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