課題を整理しMAツールで解決できるか見極める
次は導入段階での質問。
質問3:Webサイトのリニューアルと同時に、先々を見据えてMAツールも導入しましたが、十分に活用できていません。

MAツールの導入そのものが目的化しないよう、課題を整理しましょう。
Webサイトのリニューアルの目玉として、またはリニューアルのついでに先々を見据えて導入しておく、というケースはよくあるのですが、その場合、どうしてもMAツールを導入すること自体が目的になりがちです。
まずリニューアルと合わせて自社の課題を整理して、その課題がMAツールによって解決できるのかどうか考えてみてください。デザインが古い、情報が探しにくいという課題は、Webサイトのデザインや設計を変更することで解決するものです。
一方、「問い合わせを増やしたい」「問い合わせを受けた後のコミュニケーションをスムーズにしたい」など明確な課題がある場合は、導入したMAツールが効果を発揮できる可能性があります。そのため、MAツールの選定段階においては、自社の課題を解決できる機能が備わっているかのチェックは十分に行いましょう。
繰り返しになりますが、MAツールは導入するだけで効果を発揮するものではありません。現在抱えている課題を整理し、なにを解決したいのかを明らかにすることが、MAツール活用の第一歩です。
質問4:Webサイトへの集客をしたいのですが、何から始めればいいのでしょうか。やはりバズる記事を用意することでしょうか。

とにかく集客を増やせばいいというものではありません。重要なのは「質」です。
「100人集めて10人が顧客化する」場合と、「50人集めて10人が顧客化する」場合を比べると、施策の効率という観点では後者の方が高くなります。集客においては量よりも、顧客化しやすい人を集められるかという「質」を意識する必要があります。
集客の質を高めるためにまずやらなければならないことは、「どういう人が顧客になりえるか」という顧客像を、具体的な「ペルソナ」として明確にすることです。次に、そのペルソナがどのようなタイミングで、どのような情報を探しているかを「カスタマージャーニー」の設計によって整理します。ペルソナとカスタマージャーニーができたなら、それに合わせて必要なオンラインのコンテンツを作成したり、オフラインのセミナーを開催したりと施策を考えていけばいいのです。
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さて、MAツールのお悩み相談の第1回はここで終了。この連載では、皆さんが実際に抱えているMAツールの導入や活用に関するお悩みにも、切り込んでいきたいと考えています。困っていること、つまずいていることなどがあれば、ぜひ以下の方法でお気軽にお寄せ下さい。
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