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突撃、足立流マーケティングメソッドを探る

細かい指標の追求は縮小均衡を招く 足立流・KPIの設計術

 P&G出身、数々の企業で業績を立て直してきたマーケター・足立光氏。日本マクドナルドを黒字化し、ナイアンティックに移籍した現在の足立氏を直撃取材した3回連載、2回目のテーマは「マーケティングのKPI」について。デジタルマーケティングに取り組むほど細分化が進み、部分最適になりがちですが、それも含めたマーケティング全体でどのような指標を持てば良いのか本記事では解説します。

「ソーシャルで話題化して売る」ことの難しさ

MarkeZine編集部(以下、MZ):初回の冒頭で、現在のマーケティングに必要なこととして「マーケティングコミュニケーションの全部を考えること」「人に話題にしてもらうこと」の2点を解説していただきました(詳しくはこちら)。今回のテーマであるKPIの話の前に、この2点についてもう少しうかがえればと思います。

足立:話題にしてもらうことだけを考えればソーシャルメディアの活用が有効ですが、それだけでは“話題化”のみで終わってしまい、売上につながらないことがよくあります。

株式会社ナイアンティック アジア・パシフィック プロダクト・マーケティング シニア・ディレクター 足立 光氏
株式会社ナイアンティック アジア・パシフィック プロダクト・マーケティング
シニア・ディレクター 足立 光氏

 お客さんは日々、様々な種類やチャネルで企業のメッセージに触れているので、全部を考えないと効果的な設計はできないですよね。メッセージに一貫性がないと、影響力も弱くなってしまいます。

 全体を考えられず、ソーシャルメディアの活用が点になってしまっている場合、おそらくTwitter社や広告代理店が困るのが、すでにできあがった商品を「なんとか話題化して売りたい」と頼まれることだと思います。本来、ターゲットと売り方を見定めてコンセプト化してから商品設計に落とし込むべきなのに、それができていない。

MZ:商品ありきでしか売り方を考えられていない、ということでしょうか?

足立:そうです。特に最近、そういうケースが多くなっているように感じます。それはマーケティング部門にとってもエージェンシーにとっても無理難題ですよね。

MZ:では、横串でメッセージを統一するために、どういうことが必要でしょうか?

足立:実はその点はとても大事で、多くの企業でコンセプトテストをしているはずですが、そこで出た答えと最終的な広告が全然違っていることがあります。端的に話すと、テレビCMは15秒、Twitterなら140字の制限があるのに、テストではそれを無視した尺で評価してもらっているといった例ですね。

CPAとCPIだけ追ってるなら転職したほうがいい

MZ:コンセプトテストと最終的なアウトプットにズレがあるというわけですね。

足立:コンセプトテストでは高い評価が欲しいので、長々とメリットを説明しがちですし、モニターの方も街中やテレビで見かけるのと違い、きちんと向き合って評価してくれますからね。実際のアウトプットを想定しないと、非現実的なコンセプトになり、世に出す段階で破綻してしまうんです。

 誤解しないでいただきたいのは、これは「メディアプランニングを先にすべき」というわけではありません。どういうコンセプトで、誰にどの程度届けたいかを決めた上で、最後にメディアを決めるという順番です。ただ、ポスターやパッケージなど必ず発生するとわかっているアウトプットに関しては、コンセプト段階から計算に入れておかないと、一貫性を損なうということです。

MZ:なるほど。全体を設計するとなると、KPI設定の難しさが際立ってくると思います。デジタル領域だと、これまでのようなCPAやCPI偏重でいいのかという議論があります。

足立:本当ですね。それだけを追っている人は、早く転職したほうがいいです。CPAやCPIだけ最適化しても、縮小均衡しかもたらしません。コスト削減や業務効率化と同じで、突き詰めても業績の拡大や市場の創造にはつながらない。限界がありますよね。それって、おもしろいのかな?

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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