SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

「違和感のある広告案件はすぐにバレる」/若年層向けマーケティングを進める企業が持つべき姿勢とは?

 長らく「若者の街」渋谷のシンボルとして若年層に支持されてきたファッションビル「SHIBUYA109」。運営会社の分社化にともなって設立されたSHIBUYA109エンタテイメントは、「SHIBUYA109 lab.」を立ち上げ、若年層向けマーティングに特化した取り組みを進めている。今回は、同事業に携わる同社2人への取材から、現在の若年層の動向や若年層をターゲットにする企業が持つべき姿勢について聞いた。

「若者」に特化した事業を展開

――はじめに、お2人が現在担当されている領域と業務内容を教えてください。

澤邊:オムニチャネル事業部とマーケティング戦略事業部の2つの部署に所属しています。前者では施設やECの運営、オムニチャネルの推進の責任者を務め、後者では広報、ブランディング、SHIBUYA109のSNS・オウンドメディアの運用ならびにマーケティング全般を見ています。

長田:マーケティング戦略事業部で、マーケティングに関係する若者の情報を収集・発信する「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」の所長を務めています。具体的な活動としては、SHIBUYA109に訪れる若者への定性調査が主です。月に約200人の若者に対して取材を行っています。

 また、週に1回5人ほどの若者に来てもらって、グループインタビューも実施しています。こうした収集したデータは、社内での共有のほか、若者をターゲットとした企業にも提供しています。

(写真左)株式会社SHIBUYA109エンタテイメント オムニチャネル事業部 MDプランニング部 担当部長
兼 マーケティング戦略事業部 マーケティング戦略部 担当部長 澤邊亮氏
(写真右)同 マーケティング戦略部 兼 「SHIBUYA109 lab.」所長 長田麻衣氏

――御社が「若者マーケティング事業部」を立ち上げた経緯を聞かせてください。

澤邊:元々弊社は、SHIBUYA109の運営会社 東急モールズデベロップメントの分社化にともなって、2017年に設立した会社です。商業施設の運営会社からエンタテイメントに特化した企業へ変わっていく中で、「若者1人1人が夢を持ち、もっと輝いて欲しい」という思いから、ブランドステートメントとして「Making You SHINE!」を掲げました。

 施設の運営自体は継続して行っていますが、若者を応援していくためには、まずは彼らをよりよく知る必要があります。そこで、2017年4月の会社設立と同時に、SHIBUYA109としては初めてマーケティング機能を持った部署を設置。続く2018年に、「SHIBUYA109 lab.」の活動を開始しました。

――ちなみに御社では、具体的にどの年代を「若者」として捉えていますか?

長田:「around20」と呼ばれる、15~24歳までの若年層と考えています。先ほど紹介した定性調査以外にも、彼らの日々の動画視聴やアプリの利用実態もリサーチしています。

SNSアカウント=自己表現の場

――普段から若者に接している長田さんから見て、現在の若者にはどういったインサイトがあると思われますか?

長田:ファッションブランドへの執着は薄まってきているように感じますね。これまでは特定のブランドを着ることでアイデンティティーを確立するような若者が多く、「ブランド=自己表現」となっていることが多かったように思います。ところが現在では、ファストファッションの台頭もあり、その日の気分によって自由にファッションのスタイルや身につけるブランドを選ぶ傾向が強まっています。

 また、自己表現の場も今やSNSが中心です。以前、「SHIBUYA109 lab.」で行った「高校生・大学生の『春の新生活』に関する調査」では、自己紹介代わりに見せるSNSアカウントとして、「LINE」「Instagram」を挙げる声が多くありました。SNSアカウントを見れば、その人の属性だけでなく、興味関心のあるコンテンツや熱狂しているものが把握できるようになっています。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
若者にとっては「デジタルもリアル」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

富安 純人(編集部)(トミヤス スミト)

MarkeZine編集部 上智大学ポルトガル語学科卒業後、新卒で翔泳社に入社。プライベートではサッカーブログを運営し、週末は寝る間も惜しんでサッカーを観る欧州サッカーオタク。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/03/18 09:00 https://markezine.jp/article/detail/30358

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング