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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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定期誌『MarkeZine』特集

ポップアップストアで重要なのは世界観と体験の提供

 東京・武蔵野市にオフィスを構える、家電メーカーのバルミューダ。「感動のトースト」で話題となったトースターや、心地よい風の扇風機など、クリエイティブかつテクノロジーが際立つ同社の製品は、リアルな口コミから支持を広げてきた。「バルミューダが届けたいのは、毎日の生活をより良くする体験です」と語るのは、マーケティング部PR担当の秦泉寺里美氏。2017年からスタートしたポップアップストアにおいても、ブランドの世界観と体験の提供を重視している。バルミューダのビジネスにおける、ポップアップストアの位置づけとその設計方法に迫った。

※本記事は、2019年4月25日刊行の定期誌『MarkeZine』40号に掲載したものです。

ブランドの世界観が体験できるポップアップストア

バルミューダ株式会社 マーケティング部 秦泉寺 里美(じんぜんじ・さとみ)氏
PR担当大学卒業後、鉄道系ハウスエージェンシーの営業を経て、2017年にバルミューダへ入社。PR担当として、プレスリリースの発行、各メディア対応の他、ポップアップストアの設計から運営までを手がける。

――先日バルミューダでは、代官山T-SITEにて、ポップアップストア「BALMUDA Weekend」を開催しました(2019年3月1日〜3日)。ECや全国の家電量販店での取り扱いと販路が広がる中、ポップアップストアにはどのような意図が込められているのでしょうか。

 私たちバルミューダは、自然の風を再現した扇風機The Green Fanや、感動のトーストを味わえるBALMUDA The Toasterなど、シンプルな機能に特化し、お客様が驚きと喜びを感じる製品をお届けしています。それらの製品を体験し、毎日の生活がより楽しく、嬉しくなる世界観を感じていただくための場が、バルミューダにとってのポップアップストアです。

 2017年に引き続き2回目となる代官山のポップアップストアは、空気清浄機BALMUDA The Pureの新モデル、既存製品の新色やスターバックスさんとコラボした電子ケトルBALMUDA The Potの発表など、話題が重なる時期に開催いたしました。2018年には、福岡・大阪・名古屋の各都市でも、地場に強い百貨店内でポップアップストアを実施しています。これまで首都圏のPRが中心となっていましたが、地方にお住まいのお客様にも、知っていただくことができました。

――バルミューダの世界観を体験してもらうための、ポップアップストアなのですね。これまでバルミューダが行ってきた、マーケティングコミュニケーションについても教えてください。

 2003年に創業したバルミューダは、社長の寺尾玄のもと、空調・キッチン・照明とカテゴリーを広げ、新しい家電を次々と発表してきました。コミュニケーションで注力しているのは、クリエイティブです。特徴は、Webサイトの制作からカタログ、店頭什器まで基本的にはすべて内製化している点です。コミュニケーションを絞り込み、自社でそれを叶えるクリエイティブを発信することにより、ブランドとして製品の世界観を統一しています。

 製品購入後のコミュニケーションも大切にしており、トースターやレンジなどキッチン家電の機能を活かしたレシピを、毎月更新しています。その際もただ料理家の方に頼むのではなく、レシピ考案から撮影、スタイリングまで全て自社で行っています。「どういったレシピがお客様の喜びにつながるのか」というストーリーをしっかり想定し、非常に高い熱量でコンテンツを作っているので、ユーザーの滞在時間が長いことやページ回遊数も多いのが特徴です。

ポップアップストア「BALMUDA Weekend」開催時の様子
ポップアップストア「BALMUDA Weekend」開催時の様子
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マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:37 https://markezine.jp/article/detail/30883

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