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MarkeZine Day 2019 Autumn(AD)

アイデアをすぐにヤプリでアプリに。マーケター必読のアプリマーケティング実例集

 こんなアプリを作りたい&施策を試したい……! アプリの企画・アイデアは持っていても、なかなかマーケターが自らアプリ開発に挑むのは、エンジニアの協力がなければこれまでは難しかった。そんなアイデア溢れるマーケターに朗報だ。クラウド型アプリ開発プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を使えば、マーケターが自らアプリの開発・運用を行うことができる。同サービスを提供する株式会社ヤプリでマーケティングスペシャリストを務める島袋孝一氏が「MarkeZine Day 2019 Autumn」のセッションで語った、アプリマーケティングの可能性と豊富な事例について紹介する。

ロイヤルカスタマーとの継続的な関係構築にアプリは有用

 クラウド型アプリ開発プラットフォーム「Yappli」を提供する株式会社ヤプリは、2013年に創業したベンチャー企業だ。2016年頃から利用者を増やし、現在までにアパレルブランドやスーパー、飲食店、大学など約300社がアプリ制作を行い、合計で3,500万ダウンロードされている。その利用実態は、マーケティング・販促の枠組みを超えて、活用目的も拡大している。

 「従来は、マーケティング・販促に利用されることが多かったのですが、最近は社内向けの営業支援、人事・採用などにもご利用いただいています。たとえば本社と各支社がコミュニケーションを取るためのアプリなど、使われ方は非常に多岐にわたっています。その中でも、今回はマーケティング・販促利用のアプリ活用についてお話していきます」(島袋氏)

 アプリを利用するデバイスであるスマホは、かつては若い世代を中心に利用される傾向があったが、現在では60代、70代でも多くのシェアを占める。もはやどの世代にとっても、アプリは当たり前の存在になっていると言える。かつては、アプリといえば隙間時間に暇つぶしとして利用できるゲームなどが多かったが、非ゲームアプリのダウンロード数も年々増加傾向にある。Yappliで制作できるのは、こうした非ゲームのアプリだ。アプリによる経済効果も増加傾向にあり、企業はモバイル・アプリに対応しなければ、大きな機会損失を被ることを認識すべきだ。

株式会社ヤプリ マーケティングスペシャリスト 島袋孝一氏

 いまや、スマホアプリは人々の生活で数多く使われている。Yappliで制作されたものではないが、たとえばInstagramは、もともと写真共有アプリだったが、動画でコミュニケーションが取れたり、Eコマース機能も実装された。テレビ通販のように、インフルエンサーが配信するライブコマースは、日商ベースで900万円もの規模になっている。中国向けの越境ライブコマースにおいては、2,000万円規模になっているという。

 他にも、アパレルブランドのアプリにお気に入り商品を保存しておくと、その在庫がある店舗の近くを通ったときにプッシュ通知してくれるもの、ARで家具のレイアウトをシミュレーションできるIKEAのアプリ、自宅で体型の採寸ができるZOZOスーツ、バーコード決済のPayPayなど、アプリの進化があるからこそ実現している体験を提供している。

 「ビジネスにおいて売り上げの8割を、2割のファン・ロイヤルカスタマーが支えているという“パレートの法則”というものがあります。僕の前職のパルコやキリン時代の経験からも、実際にその通りだという調査結果があります。商材によって割合の違いはあるかもしれませんが、ファン・ロイヤルカスタマーが売り上げの多くを占めているというのは、どの事業ブランドにおいても共通して言えるのではないでしょうか。そうした方々と継続的に深くお付き合いをしていく場として、アプリは有用だと考えています」(島袋氏)

アパレル、カフェ店、釣り具店など、アプリ事例集

 続いて、Yappliを使って制作・運用されているアプリの事例が紹介された。

アプリ経由のEC売上が10%!ライトオンの事例

 最初は、ジーンズを中心に販売するアパレルチェーン、ライトオンでの活用事例だ。

 「ライトオンさんのアプリ導入目的は、もともとカードだった会員証のデジタル化、会員証に対する店頭オペレーションの簡易化にありました。オムニチャネルという視点に加えて、楽天ポイントを貯める管理などの多岐にわたる課題にも対応しています」(島袋氏)

投影資料より:ライトオンのアプリ

 アプリを導入した結果、会員数の純増加が1.5倍に。アプリ経由のアクセス数が20%増、アプリ経由のEC売上が10%という効果が出たという。

アプリがロイヤルカスタマー予備軍との強力な接点に!プロントの事例

 カフェチェーンのプロントも、Yappliでアプリを制作・運用している。

 「長く続いているブランドは、その年数と共に顧客の年齢層も上がっていってしまうものです。プロントさんは20〜30代の若い層と継続的に長く付き合っていきたいということと、多くの競合がある中で、選ばれるカフェになりたいというのがアプリ導入の目的でした。新メニューの情報やクーポンによって来店促進をするほか、『プ活』という、プロントで購買・滞在する時間を部活にたとえたコンテンツで、オリジナルのキャラクター『プロントン』を用い、コミュニティを活性化させるような情報提供をしています」(島袋氏)

投影資料より:プロントのアプリ「プ活」

 プロントでは、アプリから既存メディアの3倍ものリーチを達成。アプリがロイヤルカスタマー予備軍との強力な接点となったという。

アプリで店頭の顧客体験を拡張!キャスティングの事例

 ワールドスポーツが運営する、大型釣り具チェーンのキャスティングでも、アプリが有効活用されている。アプリによって、店頭のエクスペリエンス拡張を実現したという。

 「キャスティングさんの導入目的は、顧客体験の向上と新規会員獲得でした。釣り具はものすごくたくさんの商品があり、リアルの接客や店頭POPだけでは伝えきれない情報を、アプリによって拡張させています。商品バーコードをアプリに読み込むと、そこから商品情報を参照できるようになっているのです。高額商品もあるため、ブックマーク機能をつけることで、その場では買わなくても後でEC等で買ってもらいやすくしました。また、店員さんによる釣りのハウツー動画などのオウンドメディアコンテンツを格納する場としても、アプリをご活用いただいています。GPSによって、近くの店舗の照会もできます」(島袋氏)

投影資料より:キャスティングのアプリ

1年間で10万DL!109アプリの効果的なダウンロード施策

 アプリを制作しても、ユーザーにダウンロードされ、かつ利用されなければ意味がない。自社アプリのダウンロード数向上に悩んでいるマーケターも多いのではないだろうか。島袋氏は、様々な取り組みによってダウンロード数を伸ばしている渋谷のファッションビル、109のアプリを紹介した。

投影資料より:渋谷109のアプリ

 109では、PCサイトやスマホサイトのスマートバナー、InstagramやLINEなど、様々なタッチポイントにアプリへの導線を用意している。なかでも一番強いチャネルは、実店舗だという。

 「本部だけでなく、店舗のスタッフも巻き込んで、アプリを案内してもらえるように展開していくのが、アプリマーケティングの最新潮流です。109の場合は、店頭POP、キャンペーン、テナントごとにダウンロード数を競争させスタッフの案内を促すといった取り組みを行いました」(島袋氏)

 その結果、1年間で10万ダウンロードを突破し、クーポン利用は月800件、アプリ経由のEC購入率がモバイルサイトの2.5倍という成果が出た。この数値は、109が設定したKPIを順調に達成しているという。

プログラミングの知識なしでアプリ制作・運用を実現

 一般的に専門的なスキルを持つエンジニアの力を借りなければ、アプリを作るのは難しい現状があった。しかし、Yappliを使えば、プログラミングの知識がなくても、マーケター自身が簡単に制作・運用をすることができるという。

 「Yappliの特長として、プログラミング不要でアプリを作成できること、直感的UIの管理画面、自動バージョンアップが挙げられます。iPhoneのiOSやAndroid OSのOSアップデートにも対応しており、利用企業様には、アップデートごとに対応する負荷なくご利用いただけるプラットフォームとなっています。また、管理画面もとても直感的なUIで、ドラッグ&ドロップするだけで作成・運用ができます。約40種類の機能から、使いたいものを選び、パズルのように組み立てるだけです」(島袋氏)

投影資料より:任意の機能をドラッグ&ドロップするだけでアプリを作成できる

 たとえば写真集のようにたくさんの画像を並べるのも、パソコンのローカルフォルダに保存されている写真を選んでアップロードするだけだ。また、雨や台風といった現在の状況変化に応じてリアルタイムのプッシュ配信も可能だ。最近は、3D認識AR機能も備えている。

 最後に島袋氏は「アプリマーケティングに非常に簡単に取り組めるのが、弊社の強みです。アプリのリリース後は、カスタマーサクセス部がフォローします。アプリは作って終わりではなく、作ってからがスタートです」と語り、締めくくった。

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/12/09 11:00 https://markezine.jp/article/detail/32077