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スポーツ×デジタルマーケティングの現在位置を探る

2020年、TwitterとInstagramが目指すスポーツ×マーケティングとは


スポーツ関係者がInstagramを上手く使う方法とは?

平地:次に、スポーツチーム、そしてアスリートがどのようにInstagram、Twitterを活用していけば良いかを聞きたいと思います。水谷さんからお願いします。

水谷:チームやクラブだと、ショッピング機能の活用は有効だと思います。同機能でグッズの投稿にタグ付けをし、ECに遷移させるチームも出てきました。また、チケット販売の際に広告を使って販促に活用いただくケースも増えています。

 また、最近ではIGTVでビハインド・ザ・シーンや選手へのインタビュー動画を上げているチームもあります。このように、Instagramの幅広い機能を駆使してマーケティング活動を行っていただけると良いのではないかと思います。

 アスリートの方には「ブランドコンテンツツール」の利用をおすすめしています。たとえば、PR投稿のために提供されたドリンクの写真を撮ってただアップするだけだと、見方によってはステマと指摘されてしまうケースもあります。

 ブランドコンテンツツールであれば、スポンサーシップを受けていることをタグ付けで明示することができるため、企業と協業関係にある事実をきちんと伝えられます。これにより、投稿を見たフォロワーの信頼度を高めることも可能です。

 たとえば、女子空手選手の植草歩選手はブランドコンテンツツールを使い、空手衣を紹介しながらアディダスがスポンサーであることを明示しています。

水谷:アスリートがブランドコンテンツツールできちんと企業をタグ付けすると、その投稿のパフォーマンス(リーチやエンゲージメント)が企業側でもリアルタイムに確認できるようになるので、企業とアスリートにとってWin-Winなツールだと思っています。

利用者同士の会話をチームから生み出していく

平地:Twitterは、どのように活用していくべきなのでしょうか。

北野:チームに関しては、これまでTwitterは広報担当者の方がそのまま運用されるケースが多く、主目的が広報・PR活動になっていました。しかし、最近ではハッシュタグを上手く活用し、利用者の会話量を増やす取り組みを行うチームが増えてきました。

 たとえば、横浜F・マリノスは、優勝の可能性が高まってきたタイミングで「 #すべてはマリノスのために  」のハッシュタグを付けたファンのツイートを促し、Twitterトレンド入りを目指すといったキャンペーンを行いました。この他にも、利用者のツイートを促す取り組みを定期的に行っています。

北野:Twitterは一方的に情報を伝える場所ではなく、会話を生むプラットフォームなので、このような取り組みを増やしたいと思っています。これまではリソースやリテラシーの問題もあって取り組めていないチームが多かったですが、ここ1年で会話量を増やすための取り組みは増えている印象です。

平地:このハッシュタグを置いたときに、誰と誰が会話している状態が作れると一番いいんでしょうか。ファン同士なのか、選手とファンなのか、チームとファンなのかなど。

北野:ファン同士の会話はすでにあるんですが、それを押し上げるためのチームからの1つのアクションがハッシュタグの活用だと思っています。上手くやっているところだとプレゼントキャンペーンなどを組み合わせていたりしますが、現状はファン同士の会話量をどれだけ増やすかがポイントになっています。

 今後、ファンとチームの会話、そこにファンと選手の会話を増やしていける取り組みを増やしていきたいです。

両プラットフォーム、活用のキーワードは

平地:ちなみに、アスリートの方がTwitterとInstagramをどう使い分けると両SNSが効果的に活用できるんでしょうか。

北野:Twitterの場合は、会話作りがキーワードになります。会話によって、チームや選手の価値を高めてほしいという思いがあるので。特に、リアルタイムに新しい何かを発表するときに使ってもらえる場所なのではないかと、いろんな選手とお話をしていても感じています。

平地:Instagramはどうでしょうか。

水谷:Instagramの強みを考えるときには「ビジュアル」がキーワードになると思います。アスリートの中には、口下手の方もいらっしゃいます。そういった方でも自分の何気ない瞬間を画像や動画だけで投稿することができます。

 また、他のプラットフォームだと語彙力や編集力が求められる場面も多いと思いますが、先ほど調査でもお伝えしたように、Instagram利用者はアスリートの日常を求めています。インスタ映えを意識しなくとも、家族や仲間との何気ないセルフィーやちょっとした瞬間に共感を覚えるので、ぜひ気軽にコンテンツを投稿してほしいと思います。

平地:確かに、もっと気楽にやろうよっていうのは、TwitterとInstagramともに言えることかもしれませんね。

北野:ビハインド・ザ・シーンの需要もありますしね。また、カッコイイ写真などはメディアやチームがアップしてくれているケースも多いので、利用者にとってはオフショットのほうが反応も良いと思いますね。

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アスリート×企業コラボで最大の効果を上げるために

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/01/30 14:57 https://markezine.jp/article/detail/32709

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