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SNS人格図鑑

もう年齢は隠さない!? コスメ垢のオープン過ぎる実態

個人の発信が、企業が発信する情報以上の価値を持つ時代へ

 コスメ、そして突き詰めると美の追究というテーマは非常に奥が深いです。機能や心理的な価値は、天候、国内外あらゆる文化的慣習や、その時代のトレンドによって目まぐるしく変容し、かつそれらを受け取る個人によってその価値自体が変わります。言うなれば、すべての人々にとっての最適なコスメは存在しないのではないか? とすら考えてしまいます。

 だからこそ、現代のコスメ垢は常に自分に最適なコスメを探求し、またその情報を発信することでより精度の高い情報を得るエコシステムを生み出しているのではないでしょうか。

 思えば、元Wired編集長、現3D RoboticsのCEOを務めるクリス・アンダーソン氏がフリーミアムについて語ってから、もうすぐ10年になります。10年前といえば、iPhoneが爆発的にシェアを伸ばした3GSの発売が開始された年。基本無料で遊べるソーシャルゲームのブームが始まった年でもありました。この頃から、企業からのサービス提供の形は変わり始めたと言えるでしょう。まずは無料で体験というキャッチコピーはモバイルサービスを皮切りに至る所に出現しました。しかし、この新しいサービスの流れは、当時は主に企業→個人へのサービス提供のみ行われるに留まっていました

 あれから10年。コスメ垢たちは自分たちにとって有益な情報、欲しい情報を知るために、別のコスメ垢によるSNS投稿を見るようになりました。このような変化を受けて、企業・ブランド側はより積極的に、コスメ垢同士がどのような対話をし、どのようなトレンドに興味を持つのか? をSNSを通じて熱心に耳を傾けなくてはならなくなったといえるでしょう。

 最後に、こうしたコスメ垢同士の情報交流のトレンドを、ユーザーアプローチに上手く活用している企業の例を紹介します。

 自社商品の使用後の感想をSNSに投稿してもらいやすくする、デジタル上のレビューシートです。ユーザー同士の会話に入り込みながら、少しずつユーザーの生活にとって必要な存在となっていくアプローチが、ブランドと個人の関係性を築いていくために今後より重要になってくるであろうということを、コスメ垢同士の会話を見て感じています。

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この記事の著者

金清 雄太(カネキヨ ユウタ)

65dB TOKYO
Head of 65dB TOKYO

2015年、TBWA\HAKUHODOに入社。統合的なデジタル施策の企画〜運用の経験を生かし、得意先のクリエイティブ、プロモーション立案のプロセスにデータドリブン思考を注入している。なかでも、ソーシャルモニタリングを活用した生活者インサイトを抽出する手法...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/01/17 08:00 https://markezine.jp/article/detail/32739

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