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「ゼロパーティデータ」「ロイヤルティ」が次世代マーケターのキーワード/チーターデジタルが新製品を発表

 チーターデジタルは2020年1月17日、渋谷ストリームホールにて、日本市場向け新製品発表イベント「NEW Cheetah Digital Japan Opening Event」を開催。ゼロパーティデータ活用とロイヤルティ構築を支援する顧客エンゲージメントソリューション「Customer Engagement Suite」を発表した。本記事では、日本法人の経営陣による基調講演とゲストマーケター講演、米国本社幹部へのインタビューをレポートする。

“顧客が自ら開示する情報”が鍵を握る時代に

 チーターデジタルはメールマーケティングソリューションを中心に提供してきた企業だが、2019年11月に会社分割によってクロスチャネル・マーケティング・プラットフォーム事業を分離。同年12月には日本法人の経営陣を刷新し、“新生”チーターデジタルとして、新ソリューション「Customer Engagement Suite」を提供した。

 イベント冒頭、チーターデジタル ジャパンCMOの加藤希尊氏が登壇し、同ソリューションの根底をなす2つのキーワード「ゼロパーティデータ」「ロイヤルティマーケティング」を紹介した。

チーターデジタル ジャパン 副社長 兼 CMO 加藤希尊氏加藤氏は市場の縮小や個人情報保護の潮流といったマーケティングを取り巻く課題に触れ、「ゼロパーティデータ」「ロイヤルティマーケティング」が鍵を握ると語った。
チーターデジタル ジャパン 副社長 兼 CMO 加藤希尊氏
加藤氏は市場の縮小や個人情報保護の潮流といったマーケティングを取り巻く課題に触れ、
「ゼロパーティデータ」「ロイヤルティマーケティング」が鍵を握ると語った。

 ゼロパーティデータとは米国の調査会社Forrester Researchが提唱した概念で、“顧客が自らブランドへ積極的に共有する情報”を指す。セカンドパーティデータ、サードパーティデータなどを通じて顧客を類推・特定しようとするのではなく、本人しか知りえない趣味・趣向といったデータを開示してもらうことで、より効果的なマーケティングが可能になる。

ゼロパーティデータの概念図(講演資料より)
ゼロパーティデータの概念図(講演資料より)

 また、これまで企業がロイヤルティマーケティングを行う際、購買や行動といった可視化しやすい側面にはスポットが当たっていた一方、“細く長く”製品を買ってくれるような心理ロイヤルティをもつ顧客とつながりを深めていくのは難しかった。

 加藤氏は「2つのキーワードに基づいたマーケティングによって、今まで対象にできなかった顧客の思いに応え、隠れたファンや他の経済圏にいる顧客を自社に呼び込むことも可能になります」と説明した。

2つの概念を体現した新製品とは

 2つのキーワードをソリューションに落とし込んだのが、今回日本に提供を開始された顧客エンゲージメントソリューション「Customer Engagement Suite」。エンゲージメント・データ・プラットフォーム、エクスペリエンス、メッセージング、ロイヤルティの四機能で構成され、パーソナライズされた顧客体験、クロスチャネルキャンペーン、ロイヤルティ戦略の実現をオールインワンで支援する。グローバルでは既にケロッグ、シティバンク、レッドブルなどに導入されているほか、日本ではディノス・セシールなどが導入を検討している。

 同社 日本法人社長 兼 最高執行責任者の白井崇顕氏は、2つの思想を取り入れたソリューションが、新規顧客に偏りがちなマーケティングアプローチを変えるものになると語った。

 「既存顧客を大切にしていく重要性には、誰もが気づいています。しかしそのお客様とは誰で、どのような行動をとっているのかがはっきり見えなかったために、新規顧客偏重の傾向が続いていました。チーターデジタルがもつロイヤルティマーケティングの思想は、日本のマーケターの課題をストレートに解決するものと確信しています」(白井氏)

チーターデジタル ジャパン 日本法人社長 兼 最高執行責任者 白井崇顕氏
チーターデジタル ジャパン 日本法人社長 兼 最高執行責任者 白井崇顕氏

 講演には、米国チーターデジタルCEOのサミール・カジ氏、最高製品責任者のビル・イングラム氏も登壇。両氏は講演終了後、MarkeZineの取材に応じた(本記事3ページ参照)。また、ゼロパーティデータ活用・ロイヤルティ構築支援における、電通デジタルとの協業も発表された。

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この記事の著者

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/02/04 07:00 https://markezine.jp/article/detail/32743

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