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マーケター採用難時代に朗報!初めてのプロフェッショナル人材外注にランサーズが向いている理由

 マーケターの採用が難しい現在、上流の施策立案やテクノロジー活用に知見を持つコア人材の採用が課題となっている。また、人材不足を補おうとマーケティングツールを導入したものの、今度は使いこなせる人材が不足していて、その後の運用で悩む企業も少なくない。そうした問題に対し、多数のアパレルブランドを展開するパルでは、「Lancers(ランサーズ)」に登録しているプロフェッショナル人材の力を活用しながら、CXプラットフォーム「KARTE」を運用し、成果を上げているという。本記事では外部人材を自社に招き入れるにあたって、要件定義から人材のマッチング、定着までを最短経路で進める秘訣を聞いた。

企業間取引の形態で、フリーランスに依頼可能

――今回はパルの堀田さん、CXプラットフォーム「KARTE」を提供しているプレイドの田中さん、フリーランス人材マッチングプラットフォーム「Lancers」を展開しているランサーズの薄井さんにお話をうかがいます。「Lancers」では、フリーランスとしてマーケティング領域のツール活用を支援するマーケターが増えているそうですが、現状についてお聞かせいただけますか。

薄井:私たちは「Lancers」に登録いただいているフリーランスを「ランサー」と呼んでいるのですが、現在ご登録をいただいているランサーは100万人を超え、利用企業数は40万社を超えています。ここ2~3年は特にテクノロジー分野での依頼が増加していますね。テクノロジーの進化によってツールが高度になり、スキルやリテラシーが一層必要になっていることが理由と考えています。

(左)パル 執行役員 プロモーション推進部 部長 兼コミュニケーションデザイン室室長 兼 WEB事業推進室 堀田覚氏(中央)プレイド Business Development 田中 悠氏(右)ランサーズ マーケティング部 マネージャー 薄井崇史氏
(左)パル 執行役員 プロモーション推進部 部長 兼コミュニケーションデザイン室室長 兼 WEB事業推進室 堀田覚氏
(中央)プレイド Business Development 田中悠氏
(右)ランサーズ マーケティング部 マネージャー 薄井崇史氏

――今回パルさんがランサーズさんのサービスを利用したのは、CXプラットフォーム「KARTE」の運用だったそうですね。どのような経緯でランサーズの利用を開始されたのですか。

堀田:利用を開始したのは、2019年の11月頃からです。これまでマーケティング領域はすべて内製で行っており、外部の方に支援していただくのは初めてでした

 自社のデータベースに一定程度データが貯まってきたので、次のステップとしてデータをより有効活用し、アウトプットにつなげたいと考えていたのですが、社内にデータ分析を専門とする人材はいませんでした。どうしようかと悩んでいたところ、プレイドの田中さんから「ランサーズに相談してみたら?」とアドバイスをもらい、「Lancers Outsourcing(ランサーズ アウトソーシング)」というサービスを使うことにしました

――田中さんはなぜ、KARTEの運用に「Lancers」をおすすめしたのでしょうか。

田中:アパレル業界では、データを上手く扱える人材がまだまだ少ないという課題があります。それを外部の力でカバーしてもらう体制を作ることで、KARTEのポテンシャルが100%発揮されると考えたのです。

 実際に、外部のプロフェッショナルと組んでKARTEの導入や運用を行っているお客様もいます。割合的としては、こちらが把握しているケースだけでも5~10%くらいでしょうか。まず触ってみるという初期段階から、施策立案、実行、振り返りなど様々なフェーズで活用しているようです。

 ランサーズさんのサービスの中でも、「Lancers Outsourcing」は、初めて外注を行う企業に向いていると思います。KARTEのようなプラットフォームには沢山のデータが入っていて、それを外部の方に共有することに不安を感じる方も多いと思うのですが、「Lancers Outsourcing」ではクライアントとランサーズ株式会社と法人間で業務委託契約を締結し、フリーランスが業務を請け負うかたちで仕事を進めることができるのです。

薄井:専門性の高いフリーランスを社外人材として活用する一方、契約形態をランサーズ株式会社との法人間取引の形態とすることで、法人企業様にはより安心して使っていただけると思います。

要件定義から人材マッチングまでサポート

――自社で求める人材を登録フリーランスの中で見つけ出すは簡単ではないと思うのですが、皆さんどのように探しているのでしょうか。

薄井:「Lancers Outsourcing」では、要件定義から最適なフリーランス人材のアサイン、プロジェクトの進行までトータルにお手伝いさせていただく体制を整えています。これまでも「要件定義を手伝ってほしい」「工数を削減したい」「大量の発注を行いたい」など、多様なご相談をお受けしてきました。この点も、初めて外部人材を利用されるお客様に喜ばれますね。

堀田:当社の場合、「KARTEを使ってデータをグラフィカルに表示したい」というニーズがありましたので、薄井さんにはビジュアライズするツール選定から相談させてもらい、KARTEをGoogleデータポータルでビジュアライズ化するところまで一緒に決めていただきました。

田中:今回仕事を依頼したのは、もとは事業会社でマーケティングをやっていた方。業種はアパレルではないですが、堀田さんと同じようにデジタルを使ってマーケティングをしていたので、要件定義のプロセスやKGIの設定などもわかっている。それって一緒に仕事をする上で大きいですよね。

薄井:マッチングの際は、Web上での情報だけではなく、過去のポートフォリオやレジュメなどを確認させていただくことが多いです。あとは実際にオフライン、オンラインでの面接を通して、コミュニケーションが取れるかも見ることで、マッチングの精度を上げています。

円滑に進めるには“目線合わせ”が重要

――社外の人に仕事を手伝ってもらう際、円滑に進めるために大切にしておくべきことは何でしょうか。

堀田:やはり要件定義が第一でしょう。やって欲しいことを明確にしておき、最初の目線を合わせることが必要だと感じました。今回は、アウトプットのイメージをこちら側でしっかりと作成し、それをフリーランスの方と細かく話し合うようにしていきました。疑問がないように進めていくことが、お互いにとって大事なのではないでしょうか。

田中:KARTE自体の知識と理解があって初めて、それを使ってどうしていくかの話が生まれてくるので、私たちはその点を理解をしてもらうためのコミュニケーションを行っています。

薄井:お客様には一旦外注したい部分を相談してもらったうえで、どのような切り出し方が考えられるかご提案させていただくようにしています。また、とあるケースでは、フリーランスに要件定義の部分から入ってもらったりもしました。

――上流の工程についても、協力を仰ぐことができるのですね。

薄井:はい。マーケターとして百戦錬磨の経験をもっているフリーランスも多いので、決められた業務を行う作業者としてではなく、プロフェッショナルとして働いてもらうこともできるのです。

外注を通じて“欲しい人材像”を明確にする

――現在、ランサーズさんが支援する領域としてニーズが高いのはどういうところでしょうか。

薄井:今回のKARTEの導入・運用支援に近いマーケティング領域ですとMAツールの導入、SFAの運用支援、ネット広告の運用を任せたいといったご要望は増えています。また、Webデザインに関する依頼も非常に多いですね。それこそ月に数万円という単位から数百万円までと、規模に差はあります。金額や期間に関わらず依頼ができることもフリーランスへ依頼するメリットではないでしょうか。

堀田:ランサーズさんの柔軟さは本当に助かりますね。常に必要な手なら内製化したほうが良いのですが、それが本当に必要かがわからないうちに、人を雇用するのはリスクが高い。また、事業者はあくまでモノを売るのが目的ですので、新たなツールや手法を模索するにあたって、そのことだけを「ずっと」考え続ける専任のマーケターを置くのは難しい場合が多いのです。

 そのためこうしたサービスを利用し、なるべく固定費は少なく変動費化しておき、「やはり必要な役割だ」とわかってきた場合や、欲しい人材像が明確になってきたときに、内製化していければいいと考えるようになりました。

――改めて、今回ランサーズさんのサービスを活用された感想を教えてください。

堀田:実は今回、仕事をお願いしているフリーランスの方が社員向けに勉強会も実施してくれて、スキルやノウハウを学ばせてもらったのです。作業の依頼だけでなく、教育までに関わってもらうというのは、これから先、新しいフリーランスの力の借り方だと思いました

田中:KARTEは自由度の高いプロダクトなので、ランサーズさんのような外部パートナーと組むことで、お客様の「やってみたい」をよりスピーディーに実現できるようになります。私たちだけでは1つひとつのご要望に応えていくことにはどうしても限界があるので、これからもパートナーとして連携を強化していきたいです。

 また、ランサーズさんには、仕事単位で依頼できる強みがあります。人手もスキルも予算も不足している企業は数多くあります。そのような状況でも、「やってほしいタイミングで、やってもらいたいことを気軽に頼める」点を上手に活用し、KARTEのポテンシャルを最大限発揮していただきたいですね。

――最後にランサーズさんの今後の展望を教えてください。

薄井:お客様がより使いやすいサービスにしていくため、2つのことを進めていこうと思っています。1つは今回のKARTEとの取り組み同様に各種マーケティングツールを提供されているパートナーさんと連携し、フリーランスへの教育・研修等を通じて更に専門性を高めていくこと。もうひとつは、チームで仕事を受けられるような体制を作っていくことです。

 パルさんには現在データ分析領域のご依頼をいただいていますが、たとえば「データベースをビジュアライズ化する」「バナーを作成する」「接客施策を5個立案する」といった案件は、複数人で行ったほうが上手くいくはずです。異なる専門領域を持つフリーランスがプロジェクト毎にチームを作り、マーケティング業務サポートチームを結成するなど、お客様に柔軟にご利用いただける仕組みをより強化していきたいです。

――本日はありがとうございました。

「KARTE」の導入・運用支援サービスはこちら!

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/05/21 15:34 https://markezine.jp/article/detail/32946