SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Spring

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

市川喜康×マシコタツロウが広告業界に参入!ADK Wonder Recordsが目指す音楽と広告の形

音楽ヒットメーカーが目指す形とは

市川:レーベルと銘打っていますが、音楽だけではなくブランドコミュニケーションを作っています。クリエイティブプランナーやアートディレクターも在籍しているので、音楽を起点にクリエイティブ全体の提案から実施までを担える組織になっています。

AWRに所属するメンバー(一部)岡本祥平さんはアートディレクター。磯部美月さんはハイブリッドプランナーとして活躍(プランナー兼プロデューサー)
AWRに所属するメンバー(一部)
一番右の岡本祥平さんはアートディレクター
一番左の磯部美月さんはハイブリッドプランナー(プランナー兼プロデューサー)

 また、音楽のみの制作案件もADKグループのクライアントはもちろん、他のエージェンシーや事業会社から引き受けています。私とマシコがサウンドディレクターとなり、AWRと提携しているミュージシャンに協力してもらいながら、適切な楽曲を作っていきます。

AWRと提携しているミュージシャン一覧 タップ/クリックで拡大
AWRと提携しているミュージシャン一覧
タップ/クリックで拡大

 そして、音楽レーベルとしての活動も構想にはあります。メジャーレーベルと業務提携を結び、AWRで作った楽曲のサブスクリプションサービスでの配信やCD販売なども行っています。

MZ:マシコさんから見て、AWRならではの特徴はどこだと思いますか。

マシコ:音楽制作に関しては、提携ミュージシャン以外には担当させないというのが大きな特徴だと思います。どのミュージシャンも国内でヒット曲を生み出してきた実績があるのでクオリティが担保されています。さらに、AWR内でコンペもするので、その中で生まれてくる音楽は非常に素晴らしいものになると考えています。

コピーや絵にフィットした音楽を

MZ:現在はどういったクライアントとの取り組みが多いですか。

市川:具体的なクライアントの名前を出せませんが、企業のWeb動画用の曲や社歌を作ったり、数千人規模の企業内イベントの企画演出をしたり、アニメの主題歌を歌手のキャスティングから楽曲のプロデュースまで行ったりしています。

 また、新たな広告手法として注目を集めている、オーディオアドの事例も増えています。オーディオアドの場合、私たちは音コンテとして実際に出稿できるレベルのサウンドを制作してクライアントに提出します。これまで音楽は完成してみないとわからないものが多かったのに対し、我々はクライアントニーズをすぐ音楽に反映できるのが特徴的だと思っています。

MZ:多岐にわたるプロジェクトを動かしているんですね。ちなみに、広告用に音楽を制作する際、どのようなことを意識していますか。

市川:私は、音楽だけで考えないようにすることを大事にしています。企画の核がコピーにあるなら、それにあった音楽を考えるし、企画の核が映像に表れているなら、その世界観を再現する音楽を作ります。

マシコ:良いものを作ろうというのはずっと変わらないのですが、広告は15秒や30秒など決まった尺があるケースが多いので、その中でいかに美味しい部分を作るかを意識しています。たとえば、歌詞にクライアントが伝えてほしいコピーが入っているなら、その部分が一番印象に残るメロディーやアレンジを考えます。最終的に広告を聞いた方に会社のメッセージが届かなければ意味がないので。

市川:AWRは音楽に特化したブティックではありますが、音楽単品で考えているわけではありません。「コミュニケーションの中で、音楽に担わせるべき役割は何か?」から発想し、提携アーティストやAWRのメンバーの力を借りながら企画を具現化するようにしています。

次のページ
音楽特化のクリエイティブブティックがもたらした成果とは?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2020/05/11 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33300

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング