百式がブロガーを支援します!
編集部
田口
そうですね。簡単に言うと、百式フィルタリングでブロガーに情報を提供していくという仕組みです。そもそも、昔からこういうしかけはイベントとかで行っていたんですけどね。せっかく良い商品があるのに、普通のプレスリリースとか、普通の広告とかで終わってしまうのは企業にとって勿体ないと思っていて。で、今回は何をやりたかったかというと、CGMとかブログマーケティングが、話題になってはいるけど、個人的には面白いブログがないなーと思っていて。企業がBuzzを広げられるブログが十分にないというか。で、なんでないのかというと、ブログ書いていても面白くないというところがあると思うんですね。メリットがないというか。で、「ブログ書いてると何かいいことあるよ」という経験をつくる場として提供したいと思ったんです。
編集部
なるほど。Buzzマーケティングを広げるためのしかけを作るということですね。
田口
そうですね。一番手っ取り早くモチベーションを上げる方法は、お金をあげちゃうことなんですけど、それはエサを与えてるみたいでよくないなと。ちゃんとした記事の書き方とか、ブログ等で情報発信力がある人と交流できたりとか、お金以外の部分でのメリットを強調したいと思ってます。PR Boardに参加した人がで将来的に面白いことができるような感じになればいいかなと。
編集部
現在、何人ぐらいブロガーが参加しているんですか?
田口
130人ぐらい参加してます(10/27日現在)。
編集部
何か、選考の基準とかあるんですか?
田口
企業をネタにメディア力を高めるというのが狙いなので、例えばアフィリエイト系のスパムブログとかは論外ですね。あと、心苦しかったのですが特定のネタしか書いていないブログも外してますね。ブログとしては良いと思うんですけど。
編集部
企業の方のリアクションはどうですか?
田口
昔からイベントなどで活動していたというのもあって、企業からの問い合わせは来てますね。だから、そっちの方は全然問題ない(笑)。まあ、どちらにしても、メディアの価値を高めていけば、絶対にウケルと思います。そんなに儲けるつもりもないんですし。イベントもそうなんですが、新しい試みってとりあえずやってみないとわからないんですよ。あまり、最初から気合いれてる人って好きじゃないんですよね(笑)。「必死だなー、おい」みたいな。「ゆるすぎる」って言われることもあるんですけど、まあそれはそれでいいんじゃないかと思ってます。
編集部
このPR Boardでは、田口さんがフィルタリングをかけることで情報の価値が上がるということですが、どういう情報だと面白くなるんでしょうか?
田口
普通にネットで流れているようなリリースではだめですね。企業にも面白くないってつき返します(笑)。やはりその裏にある製品に対する思い入れとか人物像とか開発のストーリとかがないと面白くない。世間的に価値があるんではないだとうか? と思う情報を僕が提供することで、ブロガーの人たちが成功体験を持てればいいかなと。
「個人VS会社」の関係が面白い
編集部
100shiki PR Boardのような仕掛けって、他の会社さんも必死でやろうとしてると思うんですが、炎上などあってなかなか上手くいってないと思います。ズバリ、炎上させないコツとかってありますか?
田口
ありますよ。思考が均一化してるってことだと思います。少なくとも100shiki PR Boardは、ブロガーと僕と企業の間の信頼関係で成り立っています。ブログのASPとかはシステムだけ提供してますよね。そこに信頼関係がないと上手くいかないと思います。
編集部
なるほど。信頼関係ですか。
田口
よく企業ともイベントをやるのですが、やはり信頼関係がないと盛り上がらないと思います。イベントを重ねる中で、単純にマスメディアみたいな「露出」とは違うプロモーションもありと実感できました。マスマーケティングの場合だと、何十万人の人がいてそのうち何%の人が喜べばいいって論理かと思うんですけど、僕の場合、逆に少ない人をいかに満足させるか? 数より「熱量」を重視しています。この前も60人ぐらいのイベントやったんですけど、その方たちでBuzzが起こったりして。適正な人数はまだよくわかってないんですけど、PR Boardをリスト化してブロガーには呼びかけられるようにしたんで、これから継続的に実験していけると思います。
それに、そもそも「情報」って誰かに取り上げられてナンボと思うんですよ。つまり、resourcefulな情報が一番エライ。記事を書いても誰にも取り上げられませんでした、みたいな書き方はダメ。例えば、イベントに参加しても「イベントに行ってきましたー」だけじゃなくて、「~から読み解く~の法則」みたいな文章を書ける記者マインドを持った人が、イベントなりPR Boardなりから生まれてくるといいなと。
編集部
そうなったらすごいですね。
田口
いや、でもメディアとか、まあサービスもそうですけど、個人対会社となっていくと思いますよ。信用の問題もあると思いますけど。そういう人がボコボコでてくれば、ほんとに楽しいと思います。
編集部
百式さんもひとつのメディアですもんね。
田口
そう、いつの間にか…(笑)。この前もバックを売ったんですけど、2週間で800万ぐらい売上ましたからね。
編集部
あ! 知ってます。
トートバックを作る企画ですよね。800万ってすごい…、あの企画のきっかけはなんだったんですか?
田口
きっかけはバックほしいなって書いたら、たまたまかばん屋さんがWeb見ていて営業に来たんですよ。「バック作りませんか?」って。「作ったことないんですけど、できますか?」と言ったら、大丈夫って話だったので(笑)。それで、やりますかって話になって。結局、一つも返品なく売れました。かばん屋じゃないんで二度とは作らないけど、そういう人が出てくるといいなと。
編集部
そんなきっかけだったんですね。なんでバック作ってるんだろうって不思議でした(笑)。では、PR Boardの話に戻りますが、目標とかありますか?
田口
特に決めてないんですけど、年内にブロガーを200人ぐらい集めたいと思ってます。そこで情報発信力のある人たちで情報交換会みたいなものをやって、そのへんが盛り上がってくれればいいかなと。mixiも何が面白いかって、システム的なこともあるでしょうが、それでオフ会が増えたみたいなのが面白いんですよ。だからPR Boardもある意味「出会い系」にしたいと思ってます(笑)。