コロナ禍でオンラインイベントにシフト、手応えは?
栗原:最近新型コロナウイルスの影響で、オンラインのイベントがあちこちで開催されています。岡本さんの現時点での所感を、いいこと、悪いこと含めて教えていただけますか?
岡本:そうですね。イベント後の転換率はまだ時間があまり経っていないので、わかっていない状況です。ただ集客、リード獲得の観点では、オンラインはとても好調だと感じていますね。
栗原:私も今日ちょうどお昼にウェビナーをやっていて、告知期間が1週間ぐらいで、既存のハウスリストとSNSで告知したぐらいなのですが、600名近く集まって。かつ、東京だけではなく全国各地から、参加いただいていました。リアルでのイベントの10倍ぐらい集まって、かつ東京以外の人にアプローチできるって、革命だなと(笑)。
採用では「仕事への向き合い方」を重視
栗原:話は変わりますが、SmartHRさんって今何名くらいいらっしゃって、そのうちマーケ組織はどれくらいの人数なんですか?
岡本:全体では250人くらい、毎月10人くらい入ってくるので変わってしまうのですが。マーケは現時点では、僕を入れて20人ですね。
栗原:そんなにいらっしゃるんですか。すごいなぁ。これを読んでいる方は、「もっと人数投資しなきゃ」って感じられる数字かもしれない。
私、2008年ぐらいからずっとBtoBマーケの領域に携わっていて、いろんな企業さんの話も聴くのですが、従業員のうち7~8%がマーケ組織って、本当に最近のSaaSの会社くらいしかなくて。数百人いても1人2人、みたいなケースもあります。
そして今まさに組織が拡大中ということで、採用にも注力されていると思います。ただBtoBマーケの経験者がそもそも少ないので、難しい面もありそうなのですが、どういう人をターゲットに採用活動をされているのですか?
岡本:BtoB、BtoCはそんなにこだわっていません。経験としては、広告代理店さん側でやられてる方と事業主側でやられてる方がいる方がいると思うのですが、その点については事業主さん側でマーケをやっていた方が中心になっています。
栗原:差し支えなければ、理由を教えていただいてもよろしいですか?
岡本:仕事への向き合い方が違ってくると思っています。広告代理店さんは基本的にはコンバージョンを増やして取引先からどれだけ大きなバジェットを取るのかが大事なところになってきますが、僕ら事業主側でやっていると、自社のビジネスを成長させるためにどうするんだっけ、というところがベースにある。そのために何をやるべきかという方法論は定まっていなかったりするので、自社ビジネスの成長のために、特定の広告メニューからではなく、世の中に数多もある方法の中からベストな方法を選択し、乗り越えてきた経験を持っている方ががフィットしやすいかなと。
中でもSmartHRのマーケの組織で言うと、さっきMQL数をお伝えしたと思うのですが、広告予算を結構任せていますね。1人のメンバーが億単位の予算をコントロールしていたりするので、それに近しい経験がないと難しいところがありますね。
栗原:それは「溶かしちゃった」じゃ済まない金額ですね。広告代理店さんでもベテランの方は、マルチチャネルで施策の設計なども手掛けていますが、デジタル、Web領域に寄っている代理店さんもあるので、そう考えると、向き合い方の違いはあるかもしれない。
採用は採用チームがやっていて、任せている感じですか。それとも岡本さんも入り込んでいるのでしょうか。
岡本:マーケだけでなくすべての部署がそうなのですが、採用の担当と一緒になって企画を考えたり、「こんな課題があるから、こういうnoteを書いて発信しましょう」と決めたりして動いています。
