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ネット・スマホの登場でBtoBマーケティングはこんなに変わった/歴史を紐解き構造を理解する

2020/06/10 08:00

 シャノンの村尾慶尚氏が、中堅・中小企業のマーケティング部署に新たに配属された新任マーケターに向けて、BtoBマーケティングを解説。第1回はBtoBマーケティングの基本的な構造を押さえたうえで、インターネット登場以降の手法の変化を概観します。

目次

コロナショックは、ネット登場以来の大変革か

 私はシャノンというBtoBマーケティングの製品・サービスを提供する会社のマーケティング担当です。現在は40代前半で、インターネットには大学の頃に出会い、PCとインターネットの普及、スマートフォンの登場とSNS、そしてクラウドの進展といったテクノロジーがマーケティングにもたらした変化を、身をもって体験してきました。

 これまでの20数年間には、社会的にも、9.11、リーマンショック、3.11の東日本大震災といった「数十年に一度の大変化」が何度も起きていました。そして昨今の新型コロナウイルスによる大変化は、2000年前後のインターネット登場による大変化に次ぐもの、あるいはそれを超えるものになるのではないかという予感があります。

 ビジネスも社会も大きな影響を受けているなか、「この先の変化なんかだれも読めない」と言う方も多いでしょう。私自身、BtoBマーケティングが今後どうなるか予測がつかないというのが正直なところです。しかしマーケティングのツールや手法は、これまでもさまざまな変化に対応しながら発展してきました。本記事では、そうしたBtoBマーケティングの変遷を振り返りながら、これからを考えるヒントをお話しできればと考えています。

まずは基本的な構造を押さえる

 前置きが長くなりましたが、ここでBtoBマーケティングの考え方を改めて整理しておきたいと思います。私のお客様でも、「マーケティング部署に就任した当初は、マーケティングの全体像を理解するのに苦労した」とおっしゃる方も多いため、まずは基本的な構造から説明していきます。

 BtoBマーケティングの基本は、「製品やサービスの価値を、マーケットに届けること」。そのためには当然、コミュニケーションが必要です。この製品やサービスの価値を伝えるマーケティングコミュニケーションという行為こそが、BtoBマーケティングの最も重要な役割と言えるでしょう。では「価値を伝える」とは具体的にどのようなことを意味するのでしょうか?

 以下の図は、「製品やサービスの価値」と「マーケットとの距離」の関係を示すものです。そしてBtoBマーケティングの全体像を掴むには、次の基本法則を理解することが近道です。

BtoBマーケティングの基本法則

製品やサービスの単価や1人の購入者が一定期間内に購入する価格(LTV)が高い場合
・製品の価値とマーケットとの距離(図中の「道のり」)は長い
・マーケット(ターゲット数)は小さい
・「道のり」が長いため、長期にわたって価値を伝えるコミュニケーションが必要

製品やサービスの単価や1人の購入者が定期間内に購入する価格(LTV)が低い場合

・製品の価値とマーケットとの距離(図中の「道のり」)は短い
・マーケット(ターゲット数)は大きい
・長い時間をかけて少人数に伝えるより、短い時間で多くの人に伝えることが必要

 わかりやすく言えば、製品やサービスの単価が高くなればなるほど、長い期間をかけてコミュニケーションしなければならない、製品やサービスの単価が安くなればなるほど、多くの人に伝える必要が生じる。これがBtoBマーケティングの基本的な構造です。

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