プレイヤーとして高みを目指すためリクルートに
野崎:そのスタートアップ企業は順調に成長し、マネージャー職にも就いたと聞いています。その順調な事業会社マーケターのキャリア形成の中で、なぜリクルートへの転職を決断したのでしょうか。
森:まだプレイヤーとしてスキルアップしたいと考えたからです。
オウンドメディアの立ち上げやMAの導入、エリア限定のマスプロモーションなど、様々な経験をさせていただきましたが、会社が大きくなるにつれて、会社からマネジメントを期待されるようになってきました。
ただ、当時はまだ事業を成長させるためのスキルや経験が足りていないと思っていて、もしここでマーケティング部長職を拝命すると、マーケターとしての成長が鈍化するのではないかという不安がありました。そこで、もう一段マーケティングのスキルを深めたいと思いました。
その中でリクルートはボトムアップでスペシャリストの集まる集団であると面談で聞き、人々の生活に密着したサービスも提供していたので転職することにしました。
経験を活かして信頼残高を高める
野崎:当時の在籍はリクルートライフスタイルだと思いますが、最初はどのようなポジションで動いていたのでしょうか。
森:最初はリクルートライフスタイル内の中小領域におけるペイド広告担当兼リーダーとして働いていました。前職の人数や予算の規模感も近かったので非常に動きやすかったです。
野崎:これはポイントですね。自身の過去経験を活かし、社内の信頼残高をスピーディーに積み立てるのは、チャンスが平等にない中、有効なアクションです。そして、1年後には昇格されたんですよね。
森:1年後に大領域である「じゃらんnet」のリーダーに任用していただきました。その半年後にはマネジメントも兼務するようになりました。その間にWebマーケティングからマス広告にも関わるようになり、その後「Air ビジネスツールズ」のマネージャーも兼務し、現在の役職に至っています。
野崎:しっかりと20代中盤で理想のキャリア像を描き、逆算してスキルセットを広げていく参考になるキャリア形成です。特に1〜2社目での支援会社の段階から職域の広げ方を意識しチャレンジを仕掛け、その後もキャリアの幅が広がる選択を意図的に実行しているスタンスは参考にしてほしいですね。森さん、ありがとうございました。