※本記事は、2020年8月25日刊行の定期誌『MarkeZine』56号に掲載したものです。
スマートドライブ マーケティング/PR 大里紀雄氏
大手Web制作会社にてチーフデータアナリストとして、DMPの構築および活用支援、広告運用の業務に従事。その後、マルケトにてシニアビジネスコンサルタントとしてマーケティングオートメーションツールの導入支援を行う。業種を問わず、大手企業から中小企業まで、コンサルティングを経験。現在はスマートドライブにてマーケティング責任者として「移動の進化を後押し」するため、日夜奮闘中。
これまでの連載では、コロナ禍によって急激にDXが求められる中で、デジタルマーケティングに取り組む企業が気を付けるポイントについて紹介してきました。今回は、私自身の経験から、マーケティングの体制を整えていく際にどこから手を着けるべきかをお話ししたいと思います。私は2019年3月にスマートドライブに入社し、約1年間で、オンライン広告の費用を減らしながら、コンバージョン数を約4倍に増加させることに成功しました。また、昨年の11月に開催したカンファレンスには約1,500名が来場、2020年4月のオンラインカンファレンスでは、約7,700名が視聴と、多くの方との接点を作ることができました。入社してから約1年という期間の中で、これらを実行するために、どのように優先順位を付けて実行してきたのか?その軌跡をお話しいたします。
マーケティングは1人ではできない
「私1人でやり遂げました!」「孤軍奮闘でも成功したマーケティング事例」といったことを平然と語るマーケターもいますが、それは違うと思っています。マーケティングは1人でやるものではなく、チーム、いや組織全体で一体となって進める必要があります。そのため、入社したての頃は、チームメンバーの役割やパーソナリティをしっかりと把握することに時間を割きました。とはいえ、私は感情を表に出すのが苦手なタイプでして……。特に仕事中は普通にしているつもりでも「あの人怒ってる?」と周囲から思われてしまうのです。私はお酒を飲むと、人が変わったように陽気になるため、歓迎会などで仕事ぶりとは違う側面を見せながら、私という人間をチームメンバーに理解してもらえるようにしました。急に昭和の臭いがしてきたかもしれませんが、私は昭和の人間なので、すみません。