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環境変化に動じない 高速PDCAを回すダイキン工業と日産自動車に聞く「Datorama」活用術

データを読み解き活かすために必要な能力とは?

 最後に話題に上がったのは、ニューノーマル時代にデータを読み解き、実行していくために必要な能力について。

 片山氏は「データの海におぼれないこと」と断言した。正しいデータも正しくないデータも簡単にとることができるようになり、データを使って仕事をしているつもりになりがちだが、大事なのは、本当に必要なデータをよく選んで、考えることだという。

 また、データを整理し、仮説を立て、実際に試してみることが肝要だとも述べた。実施した結果が、たとえ悪くても、それは良い気付きになる。良いのか悪いのかもわからないことのほうが、弊害は大きいと片山氏は語る。

 「素晴らしい戦略を最短距離で立てようというのは、無理なこと。仮説を立て、実行して検証し、また仮説を立てて検証していく。実行を続ける中で、最終的に正しい方向を見つけていかないと、今の時代のコミュニケーションは難しいでしょう」(片山氏)

データドリブンに必要なオーナーシップとリーダーシップ

 日本一のマーケティング組織を目指す堤氏が重要視しているのは、データドリブンの意識だ。その中で「欠くべからざる要素」として二点挙げる。

 一点目は、ビジネスに対するオーナーシップ(当事者意識)だ。「良い広告を作った」という点に重きを置く宣伝部もあるが、「あくまでも広告はビジネスに貢献しなくてはならない」と堤氏は考える。日産自動車では、広告がどのように貢献しているのかという一連の流れが可視化されることで、自ら仮説を立てるオーナーシップが育ってきていると語る。

 これには片山氏も「クリエイティブを追求するあまり、ビジネス貢献の視点が弱くなってしまいがちなのが、宣伝部の根本的な課題。Datoramaのようなツールによって、それが変わってくる」と賛同した。

 堤氏が挙げるもう一点の要素は、ビジネスのプロセスに対するリーダーシップだ。これは、マーケティング施策の全体を俯瞰し、データを見ながら、より良いパフォーマンスのために意見を出し合い、率先して改善していく能力のことを指す。このリーダーシップも育ってきていることを実感しているというが「もっともっと高めていきたいですね」と意気込む。

 情報のチャネルが増え、人々の行動や価値観が大きく変化している現在。マーケティング施策の精度を上げ、消費者に響くメッセージを届けるためには、全体を俯瞰できるデータと、そこから新しい価値を生み出していこうという能動的な姿勢が求められている。

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この記事の著者

田崎 亮子(タサキ リョウコ)

マーケティング&コミュニケーション領域の編集・執筆・翻訳を手掛ける。コミュニケーション領域の専門誌編集、コーポレートコミュニケーション領域の制作会社を経て、現在はフリーランス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/10/23 10:00 https://markezine.jp/article/detail/34320

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