SNS上で注目を集める採用マーケティング事例を探る
こんにちは。スパイスボックスの採用コミュニケーション事業部で事業部長をしております、秋山真(あきやま しん)です。今回取り上げるのは、企業の採用マーケティングについてです。
新型コロナウイルスの影響もあり、デジタルシフトが大きく進んだ採用市場では、新卒採用や若手の中途採用を中心に、SNSを活用した採用マーケティングを取り入れている企業が増えています。
実際にSNS上で注目されている企業事例をご紹介しながら、今後人事や広報・マーケティング担当者が採用目的のコンテンツをシェア拡散させていく際、どのようなスタンスで何を行うべきなのか考えます。
採用市場を取り巻く、情報構造の変化
2020年、新型コロナウイルスの影響により、これまで当たり前のように行われていたオフラインでのイベントや面接などはオンラインへシフトし、採用活動のスタンダードは激変しました。
2019年からZ世代(1996年以降)が、新卒として社会人の仲間入りをするようになり、いよいよデジタルネイティブな世代が、若手社会人として活躍する時代となっています。
10代から20代のSNS利用率は高く、日常的に活用する媒体であることは言うまでもありませんが、就職活動や転職活動の情報収集ツールとしても多く活用されています。
これまではTwitterがアクティブに使われていましたが、就活生の間では今年、3万人以上が参加するLINEのオープンチャットが活発になるなど、他のSNSも使われ始めている傾向にあり、オンラインでの情報戦はさらに加速している傾向です。
採用にもマーケティング視点が求められるように
企業の新卒採用においても、ここ数年でリクルートやソフトバンク、ソニーなどの大手企業が通年採用へシフトし、近頃は資生堂や富士通、日立がジョブ型採用を導入するなど、前時代的な新卒一括採用は崩壊しつつあります。
企業の採用活動が変化し、働き方も多様化、学生や求職者が使用するツールが増加する現在は、採用に関するありとあらゆるタッチポイントで情報が乱立し、スルーされる情報も多くなっているため、企業側の採用マーケティングが本格化してきました。
このような市場の変化を捉えると、採用サイトやナビサイト主体のコミュニケーション構造ではなく、就活生や求職者が普段使っているプラットフォームやメディアに情報を露出していくことが重要であることがわかります。
職場に求めるニーズの変化
コロナウイルスの影響もあり、学生が職場に求める条件や「どんな企業で働きたい?」というアンケート結果にも変化が出ました。これまでと比べると「楽しく働きたい」という就業観を持つ学生が減り、「人のためになる仕事がしたい」「安定している会社で働きたい」という学生が増えている傾向にあります。
また、2019年までの人気企業ランキングの上位企業が総じて、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、先述の就業観の変化も合わせて考えると、今後の人気企業ランキングの変動も予想されるでしょう。
価値観の多様化やツールの増加が進む中で、企業が採用したいターゲットにスルーされない情報発信を行うためには、シーズンごとに変わるトレンドやインサイトをキャッチアップし、共感されるメッセージ発信が必要です。