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SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

SNSデータから見る、ニューノーマル時代にZ世代から注目を集める企業とは

SNS上で注目を集めている企業とは?

 下の表は「いいね!」やシェア、コメント、リツイートなどFacebookとTwitterでの総アクション数に加え、対象コンテンツについて取り上げた記事に対するSNS上における口コミなどの総数である「エンゲージメント量」をもとに、学生の注目企業上位200社を記載したものです。

出典:スパイスボックス、SNSデータから見る「学生の注目企業200社」を発表
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 大手就活ナビサイトなどが実施している「人気企業ランキング」とは集計の方法が異なりますので、名を連ねる企業も大きく異なります。SNSやWebメディアを情報収集の主とする学生も多く存在する今、その領域で企業の情報が拡散され、注目を浴びることは採用広報に寄与するといえます。

 以下、このデータから見えてきた3つのトレンドを解説します。

1.エンタメ関連企業の「好きなことを仕事にしよう」という発信が、共感を生んだ

 2020年の注目企業として高いエンゲージメント量を獲得したのが、いちからとカバーです。いちからは、VTuber(バーチャルYouTuber)/バーチャルライバープロジェクトなどを手掛けており、カバーはVTuberの運営やライブ配信サービス開発を行っています。

 両社はVTuberに関連した職業の募集要項記事や、コンテンツ監修に関わる学生インターン募集に関する記事を発信。これにより、「こうした働き方をしたい」「VTuber関連の仕事をしたい」といったポジティブなコメントが寄せられ、SNS上で注目されていました。

 経済的に不安定な状況といわれる中でも、自分の趣味嗜好に合う分野で仕事をしたいと考える若年層が顕在化していることが考えられます。

2.企業の「挑戦意識」が、好意的な反応を獲得

 NECやパナソニックは大手企業のイメージに対して、データサイエンスなどの最新テクノロジーに言及した記事、変革に挑戦している姿勢を表すコンテンツに関心が寄せられており、意外性や、大手企業の挑戦意識が好意的に受け取られている例と言えます。

 また、採用手法のアップデートやリモートワークの体験談、オンラインイベント実施レポートの積極的な発信など、新型コロナウイルスの影響を受けて新しい採用や働き方を模索する姿勢に好意的なコメントが寄せられています。

 SNSにおける発言を分析すると、ベンチャー志向の学生と大手志向の学生の発言量は均衡していますが、本調査においては、より「企業や業界の将来性」に触れた記事コンテンツへの注目度が高くなっており、そこに言及した投稿やコメントも2019年度に比較して増加していました。これからの社会状況を模索する姿が、就職活動に向かう学生にも見受けられています。

3.「働き方改革」「社会貢献の取り組み」に関する企業の記事が話題を集めた

 高いエンゲージメントを獲得している企業の共通点は、新型コロナウイルスに対して、どのように対策・施策を講じてきたかについて、独自の視点で語るコンテンツを積極的に発信しているということです。

 ヤフーやオリィ研究所、楽天では自社のツールや商品による働き方改革や、社会貢献への取り組みについて言及された記事コンテンツが高いエンゲージメント量を獲得しました。他にもアソビューでは、社長自らが綴った緊急事態宣言下の対応に関するnoteが注目を集めました。

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ニューノーマル時代の採用を勝ち抜くためには

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この記事の著者

秋山 真(アキヤマ シン)

株式会社No Company 代表取締役社長

 2016年に、No Companyの親会社であるスパイスボックスに新卒入社。2年間のデジタルマーケティングプロデューサーの経験を経て、2018年に採用コミュニケーション事業を立ち上げ。2021年10月にNo Companyとして会社化。SNS起点の採用ソリューショ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/11/06 07:00 https://markezine.jp/article/detail/34598

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