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定期誌『MarkeZine』特集

押さえておきたい、2020年デジタルメディアランキング

 生活様式が一変した2020年。デジタルメディアの活用には、どんな変化があったのでしょうか?ヴァリューズが保有する消費者Web行動ログデータから訪問者数をランキング化。前年との比較や直近の推移から、背景と今後のトレンドを考察します。

※本記事は、2020年11月25日刊行の定期誌『MarkeZine』59号に掲載したものです。

2020年のデジタルメディア動向を調査

 「ニューノーマル」「ステイホーム」「ソーシャルディスタンス」「Go To ○○」、2020年にこのような言葉が一般化すると誰が予想したでしょうか。世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19/以下、新型コロナ)が拡大し、4月には国内で史上初となる緊急事態宣言が発令され、私達の生活様式は一変しました。外出自粛により、買い物やテレワークなど様々な消費活動がオンライン化しました。日常生活とデジタルの世界は限りなく地続きになり、若い世代だけでなくシニアなど幅広い年代で、デジタルメディアの利用が活発化しています。

 今回は、激震が走った2020年のデジタルメディアの動向を、VALUES(ヴァリューズ)が保有する消費者Web行動ログデータから紐解いてみたいと思います。執筆時点でデータ抽出可能な2020年1月〜8月のWebサイト、スマートフォンアプリのユーザー数を調査し、ジャンル別や年代別でどのようなWebサイト・アプリの利用が多いのかを実際の行動ログから分析しました。また、前年との比較や直近の推移から背景と今後のトレンドを考察します。

Google、Amazon、楽天に続きYouTubeが上位にランクイン

 まず、2020年のWebサイトの訪問者数ランキング(図表1)から見ていきましょう。

図表1 Web サイト訪問者数トップ10(タップで画像拡大)
図表1 Web サイト訪問者数トップ10(タップで画像拡大)

 1位が検索エンジンのGoogle、2位はAmazon、3位に楽天市場と大手ECモールが続きます。いずれも前年並みを維持し、上位陣は安定した盤石なプラットフォームを築いていることがわかります。

 4位に入ったのは動画共有サービスのYouTube。前年比は112%とトップ10のWebサイトの中では最も高い伸び率を示し成長ぶりがうかがえます。5位以下はYahoo!系サービスが複数ランクイン。SNSではTwitterがFacebookの訪問者数を上回り、前年比も103%と増加傾向です。

 ユーザーボリュームではプラットフォーマーの強さが際立ちますが、今年ならではのWebサイトを発見するため、前年同時期に比べ伸び率が高い順にランキング化したところ(図表2)、上位の顔ぶれは様変わりしました。

図表2 Webサイト訪問者数前年比トップ10(タップで画像拡大)
図表2 Webサイト訪問者数前年比トップ10(タップで画像拡大)

 2位のマイナポータルは一人につき10万円の特別定額給付金のオンライン申請を受け付けたため、5月にアクセス数が急増。5位のZoomはテレワークだけでなく、オンライン飲み会にも利用され一気に普及しました。注目したいメディアとしては6位のハルメクWEB。50歳以上の女性向け雑誌『ハルメク』は書店には置かず、定期購読のみという販売スタイルで、Web版では手作りマスクなど生活情報をはじめ、通販サイトや趣味のオンライン講座も展開しています。可処分所得の高いシニア女性のニーズをしっかり掴むことで伸長しているのではないでしょうか。

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この記事の著者

子安 亜紀子(コヤス アキコ)

株式会社ヴァリューズ 執行役員

慶應義塾大学 環境情報学部卒。システムエンジニア・Webコンサルタントを経て、マクロミルに入社。マクロミルのベンチャー時代から、商品開発、事業企画、営業企画などを手掛ける。2011年からヴァリューズに参画。執行役員として、事業企画やマーケティング部門の統括、海外事業などを担当して...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:46 https://markezine.jp/article/detail/34837

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