サイバーエージェントは動画広告に特化した研究機関であるオンラインビデオ総研において、デジタルインファクトと共同で、国内動画広告の市場動向調査を行い、その結果を発表した。
昨年対比114%の2,954億円に達する見通し
2020年は大手広告媒体において、広告主の商品・サービスの幅広い認知を促進することを目的にした広告商品の機能改良が進んだ。その一方で、より広告主の商品・サービスの販売促進に直結した広告効果が得られる広告商品の提供も進んだ。
広告主は外出先で消費される商品・サービスを提供する特定業種において、広告出稿が大幅に抑制された。一方で巣ごもり需要に関わる商品・サービスやデジタルコンテンツのプロモーション需要は引き続き拡大を続けていった。
これらを背景に、2020年の動画広告市場規模は、昨年対比114%となる2,954億円に達する見通しだ。またスマートフォン動画広告需要は昨年対比115%の2,635億円にのぼり、動画広告需要全体の89%を占める見込みだという。
今後もスマートフォン動画広告が動画広告需要全体の成長をけん引し、2024年には6,396億円に達すると同調査は予想した。
2020年はブランドリフトに加え、販促用途の広告商品需要が増加
2020年は商品・サービスの認知拡大や興味喚起などのブランドリフトのみならず、販売を直接的に促進することを目的とする広告商品の需要が大きく増加するなど、市場全体で動画広告の活用の幅がさらに広がった。
大手SNSにおいては、その高い集客力を活用し、短期的に幅広く認知を獲得することが出来る広告商品への需要が高まったという。アプリケーションの販売促進を目的とするプロモーションでは、動画での訴求が一般化。さらにコロナ禍における巣ごもり需要を受け、引き続き動画広告の需要増加につながった。
【調査概要】
調査主体:サイバーエージェント
調査時期:2020年10月~12月
調査方法:動画広告市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
調査対象:動画広告市場
調査機関:株式会社デジタルインファクト
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