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スポーツ×デジタルマーケティングの現在位置を探る

メール担当者必見!スポーツに学ぶ、メールマーケティングに欠かせない基本

求められる新たな軸でのメール訴求、検証時のKPIは?

平地:キービジュアル頼りではない、様々な訴求が求められることがわかったのですが、どの訴求が効いているかを判断するためにどういったKPIを見たほうがいいのでしょうか。

安藤:開封率と反応率、購読解除率の3つは見るべきですね。反応率というのは、開封後のクリック率のことで、この数値を見ることでメールによって態度変容がどれだけ起きたかを判断することができます。

 この反応率を見ずに開封率とクリック率を別々に見てしまうと、開封率は高かったのにクリック率が悪かったときの検証が難しくなってしまいます。件名とコンテンツが一致しているからこそ、メールの効果は高まります。そのため、クリック率よりも反応率を見ることが重要です。

平地:ECなどの場合だと、売り上げなどの数字も追っていくのでしょうか。

安藤:おっしゃる通りですね。特にメールは単体で完結することができないため、LP側などの検証も必要になってくると思います。

最低でも2つの層に分けてメールを送ろう

平地:先ほどのWWEなど、安藤さんは様々なスポーツチーム・団体のメールを見ていると思いますが、「ここのメールはすごくよかった」というのはありますか。

安藤:名古屋グランパスのメールで、特に選手の名前で送られてきたときは衝撃でした。BtoBでは営業担当の名前で送ることはよくありますが、BtoCのメールで個人から来るのはなかなかないと思います。ファンだったら、思わず取っておきたくなりますよね。

平地:最後にセグメントについて伺いたいのですが、目的別にメールを送るとなるとある程度セグメンテーションをして送ったほうがいいと思うのですが、そのコツはありますか。

安藤:最低でもコアファンとライトファンの2つの層に分けて送るのがいいと思います。CRMで管理しているなら来場回数や直近の来場日などで分類することができるはずです。グッズ販売やチケット販売など様々な目的がある場合は、セグメントは重要になります。

メールにはまだまだチャンスがある

平地:では最後にまとめを兼ねて、スポーツチームがメールマーケティングの活用をさらに進めていく上のアドバイスをお願いします。

安藤:冒頭にもお話ししましたが、一昔前の読ませるメルマガという意識を捨てて、態度変容を促すメルマガを作っていってほしいですね。そのために目標を具体的に立て、それに沿ってメールの内容、配信設計を考えていただければと思います。

 そして、感覚ではなくデータをもとに検証を進めることも重要です。「うちは若いファンが多いからメールは読まない」「HTMLよりもテキストのほうがいい」などもきちんと数字で証明した上で決めてほしいと思います。

 特にスポーツチームは他のBtoBやBtoCの企業に比べて、開封率も高いところが多いと思います。非常にメールは強力かつまだまだ改善のできるチャネルだと思いますので、正しく設計して定番の施策を行えば成果が付いてきますから、まずはもっと様々なトライをしていただきたいですね。

平地:確かに、知っている限りでもスポーツチームのメルマガは35%~40%近い開封率を誇っているので、一般企業に比べたらとてもチャンスがありますよね。

安藤:そうですね。BtoBの世界だと10%~15%の開封率が平均値なので。また、開封していない6割の方の中にはたまたま開いていなかったという方も多いと思います。

平地:スポーツチームにとっても、一般企業にとっても、メールは引き続き顧客とのコミュニケーションで重要なチャネルだと思います。特にスポーツにおいてはメールを受け取る方のほとんどが熱量の高いファンなので、そういったお客様に向けて出すメールは当然反応も良いです。

 そのため、まずは基本的なポイントとKPIを押さえて、できるところから改善していくだけでも態度変容につながるメールマーケティングができるのだなと勉強になりました。安藤さん、お話を聞かせていただきありがとうございました。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/01 09:00 https://markezine.jp/article/detail/35352

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