集英社の「少年ジャンプ+」編集部と新規事業開発部は、採択企業5社と共に、新たなマンガビジネス創造を目指す「集英社スタートアップアクセラレータープログラムマンガテック2020」(以下、マンガテック2020)の成果発表会を2021年3月18日に開催した。
2020年7月に開始した「マンガテック2020」には334の事業アイデアの応募があり、選考の結果、5社のスタートアップを採択。約5ヶ月間にわたるメンタリングを通して事業アイデアのブラッシュアップと協業の可能性の模索に取り組んできた。
採択企業5社の事業プランの一部を紹介したい。
ビデオチャットで外見をAIで置き換えるxpression camera
企業名:EmbodyMe
発表タイトル:マンガで感情を表現し、対面を超えるビデオコミュニケーションを『xpression camera』
『xpression camera』は、ビデオチャットでマンガを使った新たな感情表現手段を提供するビデオコミュニケーションツール。コロナ禍で必需となったZoomやTeams、YouTubeなどのあらゆるビデオアプリ上で使用でき、自分の外見をAIで置き換え、表情や体の動きに応じたリアルタイムなコミュニケーションを可能とする。さらに喜怒哀楽といった感情に応じて、マンガならではの表現もなされ、対面でのコミュニケーションを超える体験を実現する。
勉強したデータにエンターテイメント要素を付加するPenbe
企業名:ストーリア
発表タイトル:勉強×エンターテインメント『Penbe』
『Penbe』は、勉強する楽しさを実感させてくれるアタッチメント式の学習支援ツール。シャープペンシルなどの筆記具に取り付けて勉強するだけ、スマホのアプリと連動し、自動的に勉強したデータを残す。さらに、勉強したデータを元にエンターテイメント要素を加え、モチベーションの向上をもたらす。
1日1組限定、美術館のようなホテルMANGA ART ROOM
企業名:dot
発表タイトル:マンガ作品の世界に浸り過ごす1室のみのホテル『MANGA ART ROOM(仮)』
『MANGA ART ROOM(仮)』は、世界に一つしかないオリジナルの作品が飾られた“美術館”を、1日1組限定で貸切って作品を堪能できる体験型ホテル。日本のみならず、「MANGA ART HOTEL,TOKYO」でリーチした世界中のファンを対象としている。
AR活用した仮想空間でもうひとつの生活を
企業名:プレティア・テクノロジーズ
発表タイトル:ARを活用したメタバースゲーム『JIMO』
コードネーム『JIMO』は、ARクラウドを活用したメタバースゲーム。メタバースとは、複数の人々がその中で自由に行動し、生活をおくれる仮想空間のこと。AR技術の強みを活用し、現実世界を拡張して新たなメタバースを生み出すゲーム開発に取り組む。
マンガで外国語の圧倒的なインプットを実現するLangaku
企業名:Mantra
発表タイトル:マンガの世界に語学留学『Langaku』
『Langaku』は、マンガを用いた英語学習サービス。日本の外国語教育における課題は圧倒的な「インプット不足」。『Langaku』では、思わずどんどん読み進めてしまう大人気マンガを教材として活用し、楽しみながら大量の英文をインプットできる。マンガを教材に変換するための独自技術を活用し、「難しい単語や表現もスラスラ読める」「マンガなのに聴ける」といった、斬新な学習体験を提供する
なお、成果報告会での発表内容の詳細は4月9日にオープン予定の特設に掲載される。集英社の両部署では、今後も採択企業との協業・出資の可能性を視野に入れた協議を継続していく。
【関連記事】
・小学館、集英社、Fringeの3社、マンガ作品のコマを使って広告を配信できる「アテレコ広告」を提供
・集英社の女性誌メディアネットワーク「HAPPY PLUS」が月間1,000万UUを突破
・小学館、集英社、Fringe81の3社、マンガアプリへの広告出稿が可能な共同プラットフォームを提供へ
・Barriz、D2C事業者向けにAmazonにおけるスタートアップパッケージの提供を開始
・電通とベクトル、スタートアップ支援で業務提携 成長の加速化を支援するプログラムを提供開始