ツール提供だけでは、企業の課題解決にはつながらない
Webやアプリの行動データをもとに、最適な人に最適なチャネルで最適なメッセージを届けることを可能にする、カスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Repro」。“Webとアプリで最適な接客を行い、1to1マーケティングを実現する”をミッションとしており、アパレル、金融、人材と幅広い業界で導入されている。
このReproが新しくスタートしたサービスが「コンバージョン最大化サービス(2021年4月にサービス名を変更)」だ。同社でマーケティング部の責任者を務める實川氏は、「ツールを提供するだけでは、みなさんの課題を解決できていないのではないかと考えました」と、サービス提供の背景を詳しく説明した。
Web接客ツール導入の本来の目的
コロナ禍の影響で、実店舗を中心に展開している企業でも、ECへの注力を半ば強制させられたところが多いだろう。しかし、ECの売り上げを拡大するために、Webサイトを改修したり、サイト上で施策を実施したりするのには時間とコストがかかる。
たとえば、サイトの制作を外注している場合、小さな修正だけでも数週間から1カ月程度の期間が必要となる。店舗あがりのスタッフがECも担当しているため、十分なノウハウがない、日常的な業務に追われて改善施策に手を付けられないなど、体制・リソース・ノウハウの問題でWebサイト上での施策を思うように進められないというケースは多い。
そこで活躍するのが、Web接客ツールだ。簡単なテンプレートで、制作会社を使わずに施策を実装でき、PDCAを回しながら売り上げの向上を図ることができる――そんなツールを提供することで、企業のマーケティング支援を実現するはずだった。
が、「ツールを活用して本来やりたかったことを、実際にはやり切れていないというギャップがある」と實川氏。同社が実施した「Web・アプリ接客ツール利用実態調査」の結果から、落とし穴が見えてきたという。