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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

D2Cブランドの成長を支えるデジタル×マス融合の可能性

D2C事業者によく使われるアフィリエイト広告、そのリスクと付き合い方を考える

“アフィリエイト頼み”を脱する成長プランを考えておこう

 D2C企業は初期にアフィリエイト広告を使用して事業を伸ばしたとしても、アフィリエイト広告だけに依存する状況から脱する成長プランを考えておかないといけません。持論ですが、アフィリエイト広告のみの戦略で“ブランド”を作れた事例はないのではないでしょうか。

 今の日本は、アフィリエイトを中心としたデジタル広告を活用したD2Cのビジネスモデルが飛躍的な成長を遂げ、新ブランドが乱立しているD2C最盛期であると言えます。一方で、毎年、売上と利益を堅調に延ばせているブランドは、実はそう多くないと思います。もしくは、今は順調だとしても、競合が同様のビジネスモデルを再現できる以上は、先々同様の成長を見込むことは非現実だと言えます。

 そのため、マス広告やアフィリエイトではないデジタル広告に徐々にシフトしていき、積み上がりのあるブランドマーケティングを展開する必要があります。これには時間がかかり、根気も必要で、経営者やマーケティング責任者の覚悟が問われますが、長期的に見ると、脱アフィリエイトによってブランドを伸ばしていくことは必要不可欠です。

 年間売上10億円以上を目指し、ブランドとして長期的に成長を持続していくためには、そのブランドが本当に使っていただきたいユーザーに向けて、正しいメッセージを、正しい方法で、一貫性を持って発信していくことが必要です。つまり、広告を正しく使っていくことが求められるのです。

 今回は、モノを販売するD2Cを中心にお話しをしていますが、この考え方は、BtoCやBtoB、サービスやモノなどカテゴリーに関係なく言えることで、ブランディングの根本的な部分になります。

 まだまだD2C業界には脱アフィリエイト後のマーケティング戦略を考えられる人が少ないのが現状だと思います。D2C業界はブランドを作っていく上で非常に魅力的なビジネスモデルであり、私のようなマスマーケティングや、ブランド・マーケティング出身者が活躍する場がD2C業界にも広がっていくかもしれません。逆に、メガブランドのマーケティングに従事していた私には見えていない可能性も、まだまだアフィリエイト広告にあるのかもしれません。読者の皆さんと議論してみたいと思っています。

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この記事の著者

木村 元(キムラ ツカサ)

株式会社Brandism
代表取締役

ユニリーバに2009年に入社。約12年間、ラックスやダヴなどのブランドマーケティングを経験。国内を中心とした360°のプロモーションから、グローバルのブランド戦略や製品開発まで、幅広く従事。ロンドン本社にてダヴを担当し、グローバル全体のブランド戦略設計をリードした後、20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/06/24 07:00 https://markezine.jp/article/detail/36247

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