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BtoBマーケティングの開拓者たち

BtoB企業がパートナーを決める前にやるべきこと~まずは自社の「現在地」を把握しよう

得意分野だけでなく「全体か・部分か」も考慮に入れる

 委託先を選ぶにあたって、部分的業務をアウトソーシングできる企業と全体戦略から相談できる企業という分け方をしましたが、これはミスマッチを防ぐためにとても重要な視点です。

全体戦略の提案から行うパートナー企業と組む場合

 BtoB企業の場合、マーケティングに初めて本格的に取り組むという場合も多く、自社の課題の洗い出しが困難なケースが多々あります。そのような場合は、全体戦略の提案を提供できるパートナー企業と連携しましょう。たとえば、全社を挙げて商品のクオリティやサービスレベルを向上させているのに売上が伸びないなど、懸命に業務を遂行していてもなかなか成果として現れない場合、課題は商品やサービスにあるのではなく、マーケティングにある可能性があります。「何が課題なのかが見えていない」ということが課題そのもの、というケースも多いのです。

 なお、パートナー企業にマーケティング業務全体をアウトソーシングした場合、すぐに成果が出るわけではない点に注意が必要です。少なくとも1年はかかると想定したほうが良いでしょう。なぜかというと、そうした企業には顧客分析データや商品購買がどのように起こっているのかなどのデータが非常に少ないためです。本格的にマーケティング施策を実行し効果が出る状態に持ち上げるためには、まずはデータの取得・蓄積を進め、施策を実施し、それを改善していく、という長いスパンで少しずつ体制を整える必要があります。

 たとえばサイトアクセスが少ない状態でMAを入れても、翌月からいきなり成果が出ることはありません。集客施策やコンテンツマーケティングを行い、アクセスを増やし、データの母数を増やし、徐々に徐々にデジタル化を行うことで「受け皿」を作っていきます。

 一方、自社である程度のマーケティング施策を行ってきた企業では、自己流で行った施策で効果が出たこともあるものの、失敗も多く、全体的に上手くいっていない、という状況が多く見られます。このような企業も、手当たり次第の状況から一度立ち止まり、全体戦略の提案が行えるパートナー企業と組むのが良い選択と言えます。顧客理解や失敗経験など、これまでに蓄積された情報をパートナー企業と共有し、パートナー企業が持つ事例やノウハウと組み合わせることで、マーケティング全体が稼働し始めるケースもあります。

専門分野に特化したパートナー企業と組む場合

 長年マーケティングに取り組んできた企業や、自社では手を付けられない箇所が明確な企業は、専門的な部分をパートナー企業にサポートしてもらいましょう。

 たとえば、SNSを活用している競合他社を見て自社でも始めてみたものの、活用しきれず成果が出ないというときは、マーケティング全体を提案する企業よりも、SNS運用に特化した専門企業をパートナーにします。貯めてきたデータに対して、違う視点からの活用方法を提案してもらう、というピンポイントの委託の仕方もあります。自社の課題に特化した企業をマッチングさせれば、課題の解決はスムーズに進むはずです。

 パートナー企業を選定する際、自社とパートナー企業のマッチング条件を一つひとつ満たすことが大切です。全体俯瞰の視点を持ち、自社の現在地を知ることから始めましょう。以上の方法で絞り込まれたパートナー企業とタッグを組めば、マーケティングの成果はおのずと出てくるはずです。

COLUMN リモートワークのチャット疲れはこれで解決?

 リモートワークになって非常に多くなった業務の一つが、チャットツールを使ってのコミュニケーションではないでしょうか。周囲に同僚がいれば一言で終わっていたやりとりにもチャットが必要になり、意外と時間が取られると感じている方もいるかもしれません。そこで私が業務効率化の手段としておすすめしたいのが「スマホでの音声入力」。音声認識技術の飛躍的な進化で変換精度は非常に高くなり、テキストを手入力するよりも圧倒的にスピーディーに入力することができます。部屋で一人仕事をしているからこそ、躊躇なく利用できるこの方法、皆さんもぜひお試しください(私は今日もまた、一人ブツブツとスマホに話しかけながら仕事をしています)

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この記事の著者

赤沼 悠介(アカヌマ ユウスケ)

 マーケティングエージェンシーで戦略の立案や制作に従事後、MA の導入支援企業にてPardotやHubspotの導入支援、BtoBマーケティングの戦略立案、オウンドメディアの運営などに携わる。2020年、24-7へ入社。MA の導入支援や企業におけるマーケティング戦略の立案を行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/06/29 08:30 https://markezine.jp/article/detail/36556

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