これからの音楽ビジネスの鍵は「デジタルとグローバル」
国内に閉じてCDを売っていた日本の音楽ビジネスのこれからのキーワードは「デジタルとグローバル」です。これは両方大事ということでもあり、相互作用があるという意味でもあります。
SpotifyもAppleもグローバルに事業展開していますし、YouTubeやTikTokなどの動画UGMも、コンテンツを置いた瞬間に世界にアクセス可能になります。デジタルとグローバルはコインの裏表のように、グローバル展開にはデジタルは必須ですし、デジタル化するとそれだけである程度グローバル市場にアクセスしたことになるのです。
やっと成長を始めた国内デジタル市場と、日本のポップスに潜在力はあると言われながら、これまでもレコード業界が挑戦もしてこなかったグローバル市場。2つの大きな可能性が目の前にあります。
J-Popのクリエイティビティは世界的水準で見ても非常に高く、ユニークでもあります。アニメやコミックを観ても、日本発のIPやコンテンツに国際競争力があるのは明白です。それを活かすのは、デジタルマーケターの手腕次第なのです。
このような問題意識をもって、私は音楽デジタルマーケター育成プログラムも始めています。本連載では、志をともにするレコード会社や広告代理店の人たちとの対談を通し、音楽デジタルマーケティングの現状や可能性、そして課題を一緒に考えていく場にできればと思っています。
デジタルマーケティングなくして、音楽界の未来はありません。興味を持つ人が一人でも増えてくれたら嬉しいです。
