SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

顧客起点のビジネスはどう実施する?インバウンドの思想を取り入れた成功事例(AD)

顧客体験の向上でコンバージョン率を最適化 「HubSpotブログ」に学ぶ、Webサイト改善の進め方

ダウンロードするまでの“摩擦”を取り除く

MZ:では、具体的にどのようなことを行っているのでしょうか?

室橋:ブログ記事を読んで、より詳しい資料がほしい、無料機能を試してみたいと思ったのに、ダウンロードボタンがどこにあるのかわからなかったり、ダウンロードするまでの手続きやページ遷移が煩雑だったり、どんな資料なのか中身が全然わからなかったら、がっかりしてそのまま離脱してしまいますよね。こうしたフリクション(摩擦)を減らしていくために、CTAの配置場所やテキスト文言、バナーデザインなど諸々の設計や改善を行っています。

 たとえばブログ記事は一つひとつ熱量をもって制作しているので、1記事で7,000字を超えるものも多々あります。記事を読み進めるうちに、「もっと詳しく知りたい」と思う方がいて、当社側で役立つオファーを提供していたとしても、ダウンロードの導線が記事の一番下にしかない場合、何度もスクロールしないとたどり着けません。

 そうした摩擦を解消するためには、ブログ記事の一番上、中段、最後にダウンロードへの導線を設定する、CTAを配置する際はテキスト・バナー画像など最適な表現を選んで表示するといった施策を行います。詳しい情報が欲しい方も、じっくり読んでから資料を見たい方もいれば、最初だけさらっと読んでダウンロードする方もいるので、適切な見せ方・適切なタイミング・適切な表現で提示していきます。

1年間でブログ経由のリード数が約3倍、CVRは約1.5倍に

室橋:現在「HubSpot 日本語ブログ」には約900の記事があるのですが、私が入社してから今年(2021年)4月末まで593記事に対して改善策を実施しました。CTAの位置やテキスト・画像クリエイティブを見直したり、コンテンツが古い記事・オファーを完全に作り直したり、オファーがない記事は新たに制作したりなど、ブログ記事とオファーの連携を図りながら改善を進めました。

 新しい記事を制作する時には、「ブログ記事とその受け皿であるオファーがきちんとそろっている」という状態になるよう企画を進めています。

MZ:大変な作業ですね。そうした施策により、どのような成果が得られたのでしょうか。

室橋:2020年の5月から2021年の3月末までの成果ですが、ブログ経由のリード数は、CRO施策以前の3倍になりました。またコンバージョン率に関しては以前の1.5倍となっています

CROは「数」と「質」で進める

MZ:ここからは、より具体的なCROの進め方について伺っていきます。約900記事のうち593記事の改善を行ったという話でしたが、具体的にどのように優先順位を付けて進めていったのか、また記事以外のランディングページ(LP)に対して行った施策についても教えてください。

室橋:大きく「数のCRO」と「質のCRO」の2つに分けて進めました。

 数については、そもそもオファーのコンテンツが古かったり、本来あるべきコンテンツがなかったりという課題を抱えていたので、日本語ブログの編集長と連携し、新しく制作したり、リニューアルすることで対応しました。

 これらの新しいオファーをダウンロードしていただく動線を、約600記事に展開することで「数のCRO」を実行しました。

室橋:質については、CVRを高めるためLP改善を行いました。テストを繰り返し、最もダウンロードされやすいパターンを見つけたら他の記事にも横展開していくことで、オファー利用の流れが大きく改善できたと思います。

\あわせてどうぞ!/
「コンバージョン率最適化(CRO)基礎完全ガイド」を無料配布中

ダウンロード資料書影(2ページ目)

ウェブ分析の第一人者である小川卓氏&HubSpot事例から学べる「CRO基礎完全ガイド」を無料配布中です。CROの実践に欠かせない「DMAIC」や具体的な実践手順、役立つツールなど、CROの基礎~実践までをわかりやすく解説。この機会にぜひご活用ください!

「CRO基礎完全ガイド」の無料ダウンロードはこちらから

次のページ
「DMAIC」プロセスで施策改善のPDCAを回していく

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
顧客起点のビジネスはどう実施する?インバウンドの思想を取り入れた成功事例連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/08/26 11:00 https://markezine.jp/article/detail/36896

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング