“会社を牽引する”デジタルマーケティング、管理職の求人傾向は?
これまでも、どの企業も少なからずDXやオンラインビジネスの強化を意識し、競合他社とのせめぎ合いの中で、優秀層の人材獲得に向けたアクションを起こしてきました。しかし以前のオンライン事業は「オンラインか・オフラインか」という、単なる販路の選択肢と考えられがちでした。しかし、Withコロナの時代においてはオンライン事業が企業戦略の中心的存在になり、会社を牽引しているとも言えます。
このオンライン事業において、事業戦略・予算管理・組織戦略を策定できる管理職を求める企業が増え、中にはオムニチャネルディレクターやグロースマーケティングディレクターなど、ポジションを新設する企業も数多くみられます。
2021年前期 求人数が増加したマーケティングの管理職ポジション
- ・デジタルマーケティングマネージャー/ディレクター
- ・ECマネージャー/ディレクター
- ・CRMマネージャー/ディレクター
- ・オムニチャネルマネージャー/ディレクター
- ・ブランドデジタルマネージャー/ディレクター
※エンワールド・ジャパン調べ、2021年1月~6月
管理職に求められる仕事は「管理」ではない時代
加えて、デジタルマーケティングの管理職への期待値も高まっています。もはや、管理職に求められるのはチームや予算の「管理」だけではない時代になっているのです。
たとえば、以前は外資系企業の日本市場参入(スタートアップ事業)においては、最初にジェネラルマネージャー(社長職)を採用してから役員や管理職を採用していく流れが主流でした。しかし、最近では事業の肝となるデジタルマーケティングディレクターを先に採用し、オンライン事業の3カ年計画を実現するために必要な人材を追加で採用するパターンが増えてきています。
この場合、デジタルマーケティングディレクターに期待されているのは管理業務ではなく、新しいビジネスオポチュニティー(機会)を創出・実現するためのリーダーシップと実行力なのです。もちろん3カ年計画の中に部下の採用プランも含まれており、チームワークを最大化することも求められています。しかし、以前と同じタイトルのポジションでも、期待される仕事の内容は大きく変わってきています。