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広告も楽しんでもらえる場所である――サントリーが考える、YouTuberタイアップの利点

YouTube特有の「案件」が喜ばれる文化

MZ:ここから、YouTuberとのタイアップ施策についてお話を伺っていきます。サントリーがYouTuberとのタイアップを企画する際、重要視しているポイントは何でしょうか?

前田:YouTubeでのタイアップ企画では、「YouTuberの皆様のチャンネルをお借りする」という意識を大切にしています。YouTuberとのタイアップだけでなく、インフルエンサーとコラボする際も同様ですが、「強制的に商品をおすすめさせられている」という印象を与えることは避けなければいけません。

 ですので、各YouTuberのチャンネルの世界観とブランドの伝えたいメッセージやイメージに共通する部分があるか、その方のチャンネルのコンテンツとして自然な形で表現できるかを軸に、企画とキャスティングをセットで考えています

MZ:YouTuberが配信されているタイアップコンテンツのコメント欄では、「案件もらえてよかったね!」といった、前向きなコメントも多数見かけます。広告でもポジティブに受け入れられる文化があるのでしょうか?

前田:そうですね。特に人気に火が付き始めたYouTuberの方がタイアップ企画を配信されると、祝福のコメントがたくさんついている印象があります。

 「燦鳥ノム」のチャンネルも、ファンの方々に応援していただきながら成長してきたと感じています。燦鳥ノムではじめてオリジナル曲を発表した時には、「オリジナル曲作ってもらえてよかったね、おめでとう!」と、温かいコメントをたくさんいただきました。チャンネル登録者がYouTuberを応援する、育てていくというのは、YouTube特有の文化だと思います

宅トレYouTuberとプレモルのコラボ施策

MZ:これまでに配信されたタイアップ企画の中で、特に高い成果のあった施策をご紹介いただけますか?

前田:今年4月に、ザ・プレミアム・モルツ(以下、プレモル)の広告企画として、YouTuberの竹脇まりなさんとのタイアップ企画を実施しました。竹脇まりなさんは、自宅でできるトレーニング動画中心に投稿されている宅トレYouTuberなのですが、月に1度ご自身のセカンドチャンネルで“チートデイ”の動画を配信されています。チートデイとは、「普段頑張っているから、今日は好きなものを好きなだけ食べて飲んで楽しむ!」というご褒美デイのようなものです。

 そしてプレモルでは、「ちょっと高級なビールにしようか」というメッセージのもと、「自分に対するご褒美としてプレモルを飲んでもらいたい」という意図で広告コミュニケーションを展開しています竹脇まりなさんの「チートデイで自分を甘やかす」というコンテンツと、プレモルで打ち出したかった「ご褒美時間」というテーマはマッチするのではないかと考え、お声がけさせていただきました。

MZ:なるほど。竹脇さんのYouTubeチャンネルの世界観とプレモルが訴求したいメッセージがぴったりハマったんですね。

前田:そうですね。この企画では、「みんなでチートデイを楽しもう!」という竹脇さんの声掛けのもと、焼き肉とプレモルを一緒に楽しむ様子をライブで配信していただきました。竹脇さんのサブチャンネルでの配信だったのですが、トータルで約12万の視聴回数を記録したほか、「私も一緒にやります!」「今私もプレモル飲んでます!」などのコメントがYouTubeのコメント欄やTwitterに寄せられました。通常の広告と比較すると非常に深いエンゲージメントが得られ、多くの方に実際にプレモルを体験いただくことができたと考えています。

MZ:生配信を選択された理由は、何だったのでしょうか?

前田:コンテンツの視聴数、再生回数を重視する場合は、見やすく編集した動画を配信するほうがよいと思いますが、「一緒にご褒美時間を楽しもう」という文脈の企画だったので、生配信のほうが向いていると考えました。

 

 この企画の成功要因は、竹脇さんがこの企画のためだけにチートデイを行ったのではなく、これまでもずっとやられてきたという点にあると考えています。ブランドとYouTuberの世界観を自然な形でコンテンツに落とし込むことが重要であると、改めて実感しました。

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本質的なキャスティング・企画の裏にある情報収集

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/29 10:00 https://markezine.jp/article/detail/37296

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