SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

現代の女性マーケターへ送る、キャリアを考えるヒントと材料

資生堂&電通の女性マーケターが語る、「産後のキャリア」と「大きく変わった仕事の価値観」


産後大きく変わった仕事への価値観

志賀:産後、自分の仕事やキャリアに対する価値観に変化はありましたか? 私自身は、子どもが生まれたことによって、より仕事に対する熱量が大きくなり、ポジティブに働いているなと感じています。

加藤:価値観の変化は、すごくありました。家族との時間を大切にしたいと思うようになったのはもちろんですが、子どもがこの先100年生きていくと考えた時、少しでもより良い世界を作りたい、1日のうちの8時間なり10時間なり、自分が働く時間を世界をより良くするために使いたいと思うようになりました。資生堂への転職は、こうした思いが強くなったこともきっかけでした。

 資生堂は、「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(ビューティーイノベーションでよりよい世界を)」というミッションを掲げています。このミッションに感銘を受けて転職したので、子どもの存在はキャリアチェンジに大きく影響したと思います

志賀:育児と仕事の両立を考慮してキャリアを考えていくと、時に消極的になってしまうこともあるかと思いますが、ポジティブに前に進むきっかけになったんですね。素敵です!

加藤:そうですね。子どもとの時間を仕事に使っているのだから有意義に使わなければ、と自分への良いプレッシャーになっています。それが原動力になっているので、以前よりも短い時間で質の高い仕事をすることにフォーカスするようになりました。

社内にとどまらず、社会に向けたアクションも

半澤:加藤さんのおっしゃる通り、私も出産してからのほうがエネルギーが高まったと思います。子どもが幸せに暮らすためには、子どもの周りにいる人達も幸せであって、さらにそれが続いていく社会でないといけない。このような考えが強くなり、社会でのソーシャルアクションにも力を入れ始めました。現在、一般社団法人CancerX(がんに関する課題解決に向けたコレクティブインパクトプロジェクト)の発起人と共同代表理事をしており、これは母を癌で亡くしたこともありますが、子どもたちが生きていく社会を幸せにするために動かなければ、という思いもあります。

志賀:ちなみに、お二人は、出産前から自身のキャリアについて具体的に設計されてきましたか?

加藤:私はメーカーで仕事をしたいということと、デジタルコミュニケーションの領域でもっと力をつけていきたいという2点はずっと考えていましたが、それ以外は特に意識していなかったですね。

半澤:私は学生の頃から仕事をするのを楽しみにしていたので、結婚した際にできれば子どもは早めに産んで、マネジメント職につく年齢になった時に仕事に集中できるようにしたいとは考えていました。また、自分のやりたいことを社会に仕掛けていくという仕事のスタイルを続けたいと思っているので、定年退職後にもそうした仕事を続けるためには、定年まで会社にいるほうがいいのか、早めに新しい世界を探すほうがいいのかは考えています。ですが基本的には、今後のキャリアやビジョンは具体的に決めずに進んでいってもいいかなと思っています。

次のページ
自分を「#ワーキングマザー」でくくらない。マーケティングで意識していること

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
現代の女性マーケターへ送る、キャリアを考えるヒントと材料連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

志賀 祥子(シガ ショウコ)

東京都出身。上場企業からベンチャー企業まで幅広い組織で広報責任者や経営戦略室立ち上げに従事。2015年に将来の育児期を見据えて独立しリモートでのコンサルティング事業を立ち上げる。出産を経て2019年に株式会社MaVieを創業。経営視点を持つ企業広報・ブランディングの専門家として、各種戦略立案から施策まで一貫して支援...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/12/01 15:30 https://markezine.jp/article/detail/37567

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング