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現代の女性マーケターへ送る、キャリアを考えるヒントと材料

資生堂&電通の女性マーケターが語る、「産後のキャリア」と「大きく変わった仕事の価値観」


 上場企業からスタートアップまで、様々な企業の経営の近くで事業戦略・広報に携わった経験を活かし、自らブランディングや経営コンサルティングの支援を行う会社を立ち上げた志賀祥子さんに、女性マーケターのキャリアデザインの考え方について教えていただくこの連載。今回は、子育てをしながら第一線で活躍されている、資生堂の加藤美侑さんと電通の半澤絵里奈さんをゲストに迎え、「産後のキャリア」をテーマに対談した内容をご紹介します。

これまでのキャリアと現在のワークスタイル

志賀:こんにちは。MaVie代表取締役の志賀です。私は、MaVieで企業や経営者のコンサルティング、ブランディングを手掛けながら、主に女性のビジネスやキャリアブランディングをサポートする「MaVie Salon」を展開しています。この連載は、女性マーケターが、自身のキャリアを考える際のヒントを提供することを目的にお送りしています。今回は、子育てをしながらマーケターとしてご活躍されているお二人をお招きして、“産後のキャリア”についてお話しを伺っていこうと思います。はじめに、自己紹介と現在の仕事の環境についてお話しいただけますか?

(左)株式会社MaVie 代表取締役 志賀祥子氏(中央)株式会社資生堂 SHISEIDO Global Brand Unit Communication Excellence  Department Digital Excellence Group 加藤美侑氏(右)株式会社電通 プロデューサー 半澤絵里奈氏
(左)株式会社MaVie 代表取締役 志賀祥子氏
(中央)株式会社資生堂 SHISEIDO Global Brand Unit Communication Excellence Department Digital Excellence Group 加藤美侑氏
(右)株式会社電通 プロデューサー 半澤絵里奈氏

加藤:資生堂の加藤です。2020年に資生堂に入社し、グローバルブランド「SHISEIDO」のコミュニケーションプランニングを担当しています。資生堂の前はキリンホールディングスのデジタルマーケティング部門で、同じくコミュニケーションプランニングを担当していました。

 息子はいま4歳で、保育園に通っています。朝の通園は夫、帰りのお迎えは私と決めていますが、2人で協力しながら柔軟に動けていると思います。また、コロナ禍になり、基本的にはフルリモートで働いています。昨年の5月ごろ、保育園が閉まってしまった時は思い出したくないほど大変でしたが……。いまは自分の時間や子どもとの時間も長く取れるようになり、ワークフロムホームのスタイルで快適に仕事できていますね。

半澤:私は2009年に電通に入社しまして、以来12年間、社内での異動のみで働いてきました。最初は新聞局からキャリアをスタートし、事業開発、営業、マーケティングを経て、現在はプロデューサーとして事業開発やプロモーションを担当しています。

 子どもは、小学校3年生の娘がおります。子どもの送り迎えはいまは夫と同じくらいの割合で行っていますが、産休から復帰した直後の1年間は、基本的に毎日夫がお迎えに行っていました。女性は1年間フルで仕事を休む分、上司や同僚への申し訳なさがあったり、1年分の情報のキャッチアップに苦労したりしますよね。そうした苦労は、どうしても一緒に体験してもらわないとわからないと思ったので、最初の1年間の送り迎えはすべて夫がやると約束していました。

志賀&加藤すばらしい!

半澤:仕事はワークフロムホームができる状況にあります。子どもが外出する時に見送れるのはありがたいですね。

志賀:お二人とも家族のパートナーシップがあってこそですよね。私も現在4歳の娘がおります。自分で経営しているので働き方については柔軟性を担保できていますが、基本的には保育園に行っている間にギュッと詰めて仕事をしています。週数回はパートナーがお迎えも担当し、好きな時間まで仕事をしたり自分時間に充てたりしています。私もパートナーの協力には恵まれていると思います。

周りは男性社員のみの中での妊娠・出産

志賀:子育てをしながら働く上で、現在の環境はいかがですか?

半澤:出産をした当時は新聞局にいたのですが、約120年の歴史がある中で、現場の女性社員が出産するということ自体、非常に珍しいことで、部下が出産するのは初めてと言われました。上司や同僚も男性しかいない職場でしたが、皆さん一緒に喜んでくれて。同じ時期に男性社員の奥さまが妊娠されていたり、双子の育児経験があったりと、似た状況にある方が多かったこともあり、理解が得られず苦しむようなことはありませんでした。

 電通は、産休育休に関して、しっかりとした制度があります。産前から産休・育休に関して社員と連絡を取る専門のチームもあり、福利厚生の案内などのサポートが手厚いですね。電通というと男性社員が多いイメージがあるかもしれませんが、男女比率は変わってきています。

加藤:資生堂は全体的に女性比率が高くて、入社した時は驚きました。その分やはり、子育てについては制度が整っており、社内での融通も利くのでとても働きやすいと感じています。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

志賀 祥子(シガ ショウコ)

東京都出身。上場企業からベンチャー企業まで幅広い組織で広報責任者や経営戦略室立ち上げに従事。2015年に将来の育児期を見据えて独立しリモートでのコンサルティング事業を立ち上げる。出産を経て2019年に株式会社MaVieを創業。経営視点を持つ企業広報・ブランディングの専門家として、各種戦略立案から施策まで一貫して支援...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/12/01 15:30 https://markezine.jp/article/detail/37567

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