実務家と研究者が協力する重要性
最後に、デジタル技術の変化が速くなっている中、企業が技術を充分に検証できずに、実践しているケースも多くみられます。今回紹介した5つの研究のうち2つにおいて、実務家と研究者が協力したフィールド実験が実施されているように、両者が協力することで、デジタル・マーケティングに関する知見を深めることが期待できます。

すなわち、それは、両者の深い交流や新たな出会いを可能とする日本マーケティング学会の優位性でもあります。さらに、日本マーケティング学会には、マーケティングの周辺領域を含む多様なリサーチプロジェクトが存在し、デジタル技術を軸に相互の関連性が高いデジタル・マーケティングの研究や実践に関する新しいヒントを得るには、最適な環境です。マーケティングに関心がある方であれば、どなたでも入会できますので、ぜひ、この機会に、日本マーケティング学会への入会をご検討ください。本コラムを契機に、多様な分野で、実務者と研究者の深い交流が生まれ、研究や実践が進むことを期待しています。