メトロアドエージェンシーは、東京在住の65歳以上のうちスマホを所有する、男女600人を対象に「シニア層のデジタルライフ」に関する調査を実施した。調査の回答は、サービス利用時の利用デバイスは問わず、スマホ以外のデバイスでの利用も対象としている。
まず、シニア層のオンラインサービス利用状況について調査した。
経験率が最も高かったオンラインサービスは、オンラインショッピング(77.7%)。続いて旅行のオンライン予約(51.3%)が高く、半数以上利用経験があることがわかった。
また、利用経験率が半数を超えた「オンラインショッピング」「旅行のオンライン予約手配」について、男女別で見てみた。結果いずれも男性の利用経験率が高かった。
次にオンラインショッピング経験者のシニア層(n=466)に対し、購入したことがあるものについて調査した。
最も多かったのは、日用品で75.3%であった。次点で生鮮食品を除く食品が73.0%、家電が71.0%と続いた。本や服も半数以上の人に購入経験があり、シニア層のオンラインショッピング利用者は幅広い商品ジャンルを購入していることがわかった。
続いてSNSや、動画・音楽の配信サービスについて名称の認知率と利用経験率について調査した。
スマホ所有している東京在住のシニア層におけるSNSの名称認知率は、YouTubeで96.3%、LINEで96.2%、Twitterで94.0%、Facebookで93.7%、Instagramは90.0%と、9割を超えた。TikTokは若干スコアが下がるものの78.5%であり、シニア層は多くのSNSの名前を知っているということがわかった。
利用経験率は、LINEが73.2%、YouTubeが69.5%と、約7割が利用している一方で、その他のSNSに関しては、利用経験率は半数以下にとどまった。また各SNSの利用者に対して、そのSNSに投稿をしたことがあるかを調査した。結果、最も高いスコアとなったのはFacebookで61.0%であった。
最後に動画・音楽の配信サービスについて名称認知率と利用経験率を調査した。
結果、対象としたサービスは、いずれも6割以上のシニア層が名前を知っていることがわかった。最も認知率が高かったのは、Amazon Prime Videoで84.7%であった。その後、Hulu(72.7%)、Netflix(67.5%)と続いた。
利用経験率については、Amazon Prime Videoが30.2%であったが、それ以外のサービスは約1割にとどまった。
なお音楽配信サービスについては、名称認知率がApple Musicは57.0%と半数を超える一方で、Spotifyは約半分の27.7%であった。また利用経験率はいずれも5%以下となった。
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