あなたの思い込みが「写真」に影響を与えている
写真や写真家という言葉から、思い浮かべるイメージは人によってさまざま。それぞれの思い込みが、写真を撮る姿勢に対して影響を及ぼすことは多いようです。よくあるのは、プロカメラマンが撮る写真はすべて最高傑作のもの、一般では撮れないような質の高い写真という思い込み。だから自分も一眼レフを持って撮る時は、そんな「傑作」を撮らなければ、とガチガチに構えてしまう。そんな人は、まずカメラを置いて深呼吸でもしてみましょう。
プロカメラマンは、いい写真を撮る腕も持っていますが、どんな状況にでも対応して、一定以上の水準の写真を撮ることを使命としています。一見するとなんでもない普通に見える写真の裏には、それを撮るための相応の努力をしているのです。派手な写真を撮ることが、必ずしも最良というわけではありません。
カメラの世界に限らず、プロのする仕事とは、毎回傑作を生むことではなく、確実な仕事をコンスタンスにこなすことです。ウェブやメディアに「載せる写真」を撮る時に心得ておきたいのは、確実に使える1枚を必ず撮るということです。
撮影ロケに出かけて、傑作狙いでたくさん撮ったものの、どれも中途半端で使える写真は残らなかったという結果では困るわけです。撮影した箇所では、どれか1枚は使える要素が残る写真を撮っておくことを最低限の目標にすべきです。