1,100万人の友だちを有するアサヒ飲料のLINE公式アカウント
MarkeZine編集部(以下、MZ):デジタルアートが約75億円で落札されるなど、昨年からNFT(Non-Fungible Token)に関する話題の熱が高まっています。そのような中、LINEは独自のブロックチェーン「LINE Blockchain」を基盤としたNFTを活用し、同社のキャンペーンプラットフォーム「LINEで応募」の景品としてデジタルアイテムを提供。2021年末にアサヒ飲料が実施したキャンペーンでこのデジタル景品が採用されました。今回はこのキャンペーンについて、アサヒ飲料 マーケティング本部 宣伝部に所属する松丸さんと、LINE OMO販促事業推進室の江田さん、嶋田さんにお話を伺います。
まずは、マーケティング戦略におけるLINEの位置づけについて。アサヒ飲料は、かなり早い段階からLINEを積極的に活用されてきた印象があります。
松丸:はい。2015年にアサヒ飲料のLINE公式アカウントを立ち上げまして、現在1,100万人の方が友だち登録をして下さっています(2022年2月時点)。多様なメディアを取り入れている中で、LINEは主に「販促プラットフォーム」として扱っていますね。また、リーチできる規模の大きさから「リーチメディア」として、データを蓄積できることから「データプラットフォーム」としても活用しています。
江田:アサヒ飲料様は、いち早く販促領域におけるLINEの可能性に気付いて下さった企業様です。たとえば、2019年に、当時松丸さんが担当されていた「カラダカルピス」で「LINEマイレージ」を活用した大規模キャンペーンを展開したことがありました。商品のパッケージにあるQRコードをLINEで読み込むとポイントが付与され、期間中に集めたポイント数に応じてLINEポイントをプレゼントするというものです。
こういったキャンペーンの形は、今でこそよく見かけますが、当時としては新しい試みでした。2019年当時、恐らく多くの企業様にとってLINEは「マスメディア的にリーチできるデジタルメディア」という位置づけにあったと思います。そんな中、売り上げに直結する販促施策でLINEにポテンシャルを見出し、このキャンペーンにトライして下さったのがアサヒ飲料様だったのです。
松丸:懐かしいですね(笑)。現在の1,100万人規模になるとやはりライトなユーザーも多くなってはくるのですが、ロイヤルユーザー化することを目標に、過去のキャンペーンや配信データを活かして、1to1のコミュニケーションを続けています。