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「デジタルコンテンツに携わる全員がNFTに関わることになる」 その真意とクリエイターに必要なNFTの勘所とは

 NFTと聞くと、個人のクリエイターやアーティストが作品を売る手段としてのイメージが強いかもしれない。しかし実は、企業や企業で働くクリエイターにとっても無視できないほど、デジタルコンテンツ全体に影響を与える技術なのだと言う。そう語るのは、NFTの基盤にもなっているブロックチェーン技術などを活用した「Web3」×「クリエイター/コンテンツ」の事業に取り組む株式会社Mintoで代表取締役をつとめる水野和寛さん。これからのクリエイターにNFTの知見が求められる理由やNFTと関わるうえで必要な知識などについて話を聞いた。

「SNSでできなかったこと」を実現するNFT

――まず水野さんのご経歴や、Mintoが生まれた背景について教えていただけますか。

私はDTM系の雑誌の編集をしていました。その後同社で当時流行りのデコメや着うた、着メロのコンテンツを手掛け、スマホゲーム事業に異動したあと、Mintoの元となるクオンを立ち上げました。

クオンは2015年からキャラクターをつくりエンドユーザーに届けるBtoC事業として、デジタルプラットフォーム上でのキャラクタービジネスを展開。クリエイターを社員として雇用してきました。契約したSNS漫画家のクリエイティブ力で企業の広告案件を担うBtoB事業を行うwwwaap社と2022年1月に統合し、Mintoが誕生しました。Mintoでは、漫画・アニメ・キャラクタークリエイターとともに、世界に届けるコンテンツを増やし続けることを目指しています。

――クオン社の時代から、Web3領域の事業にも取り組んでいらっしゃったと思います。Web3やNFTが今注目される理由や背景について、見解をお聞かせください。

ここ10年くらい、一般ユーザーもクリエイターもSNS上の発信に力を入れており、私たちの事業もその中にありますが、そこはGAFAMと言われる巨大インターネット企業の力が強い場所。一方現在はSNSに新規登録する人の数は鈍化しており、SNSはピークに達しているとも言えるでしょう。その中で、従来のSNSではなくもっと自由に発信したいというニーズから、脱・中央集権的な「Web3」の概念が登場しました。今までのSNSでできなかったことを新しくつくっていく潮流が「Web3」として生まれたのではないかと思います。

株式会社Minto 代表取締役社長 水野和寛さん
株式会社Minto 代表取締役社長 水野和寛さん

いままでのSNS、およびWeb2の世界では、コンテンツが無限にコピーされて買い手は何を信用すれば良いのかわからなかったため、FacebookやTwitterがプラットフォーマーとして仲介し、これが正であると認めたうえで販売をしていました。ただ現在は、ブロックチェーンの技術そのものでコンテンツの信頼性を担保することができるので、クリエイターと買い手が直接取引できるようになった。ブロックチェーン上に刻まれたデータを書き換えるのは難しいので、それを正のものとして安心して購入することができます。

――Web3やNFTが普及する一方、課題に感じていることはありますか?

今のいちばんの課題は、購入のハードルが高いことだと思います。クリエイター側の制作過程は従来と変わりませんが、購入者が増えないと市場は広がりません。ただ現状は、NFTを購入する際のウォレットの管理(「MetaMask」のインストールなど)や、購入のためのプロセスが複雑。その点は、大幅な改善が必要です。ただ、アメリカに目を向けると、もともと国民の金融リテラシーが高いこともあり、日本以上に暗号資産やNFTが広がってきています。日本でも暗号資産を取り扱う技術の革新や、金融リテラシーの向上などによって、一般化するのでないかと期待しています。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/18 10:00 https://markezine.jp/article/detail/39008

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