まずは、CTVで視聴可能なサービスを4象限で整理
一般的なCTVの定義は「インターネットに接続されたTVデバイス」ですが、マーケティング活用の視点を加えると、もう少し細かく理解しておきたい概念でもあります。
図1は、CTVで視聴可能な代表的サービスを4象限で整理したものです。縦軸はコンテンツの性質、横軸は視聴モデルで区切っています。
この内、第1・2象限に位置する「インターネットを経由してプレミアムな動画コンテンツを提供するサービス」を「OTT(Over The Top)」と呼びます。ここではさらに、有料・広告なしの非広告型(第1象限)と無料・広告ありの広告型(第2象限)に分類しています。
上述した広告型のOTTと、YouTubeのようなUGC(個人が制作したコンテンツ。User Generated Contentの略称)のサービスを“テレビで視聴している際に表示される広告”が「CTV広告」に当たります。「テレビという大画面にデジタルに広告配信ができる」点がこれまでにない新しさがあり、非常に注目を集めています。(なので、たとえばTVerの広告をスマホで視聴する場合、それはCTV広告には該当しません)。
目的・狙いに合わせた使い分けが必要
CTV広告に絞って整理し直すと、図2のような整理ができます。広告型OTTは、テレビ局などのプロフェッショナルが制作したコンテンツであり、非常にクオリティが高い一方、コンテンツの量には限りがあります。逆にYouTubeのようなUGCは、だれでもコンテンツを制作することができるため、コンテンツ量は潤沢ですが、コンテンツのクオリティは様々です。
この違いは、広告接触時の態度変容の度合いや、広告の配信単価などに影響してきます。
広告型OTTの場合、各媒体を純広告としてバイイングすることもできますが、The Trade DeskなどのDSPを経由すれば、これらの媒体に対してプログラマティックな配信も可能です。このように、「CTV広告」と言っても媒体ごとの特性が異なるため、目的・狙いに応じたプランニングが必要になります。