LDHの持つコンテンツを統合してデジタルで届ける
──まず、LDH所属のアーティストに関するコンテンツを配信しているサービス「CL」の提供を開始した背景を教えてください。
関根:元々LDHが持っていたコンテンツの配信チャネルを整理して、利用者の間口を広げたい狙いがありました。これまではLDH Official mobileサイトや動画配信サービス「LDH TV」、雑誌「月刊EXILE」、テレビ番組の「週刊EXILE」などを通じてコンテンツを届けてきました。
その中で「CL」は「LDH TV」と「LDH TERMINAL」を統合し進化させたサービスです。既存サービスを統合することで、よりデジタルの接点を強化しようと考えました。
──LDHに所属するアーティストすべてのコンテンツを集約するのはなぜでしょうか。
関根:「CL」でLDH所属のアーティストが垣根を超えたコミュニケーションや企画を提供したいと考えたためです。
──「CL」で現在提供しているコンテンツ・サービスについて教えてください。
鈴村:元々「LDH TV」で配信していたオンデマンド番組やライブ配信番組、音楽ライブなどのPPV(ペイ・パー・ビュー、視聴課金)番組、ライブキャスト配信などを提供しています。直近では海外ファンの方も増えているので、リアルタイムで自動翻訳できる機能を追加しました。動画配信とそれに付随する機能などはABEMAで培ってきた知見を活かして開発しています。
また、誕生日にはお誕生日メッセージが届くサービスやライブキャスト配信時のコメント機能などを通じて、相互コミュニケーションを可能にしています。
アーティストの声も反映しながらコンテンツを制作
──オンデマンドやライブキャスト配信、PPVなど様々な形式で番組を提供しているとのことですが、どのような内容のものが多いのでしょうか。
関根:バラエティ番組から所属アーティストや俳優の普段に密着した番組、ボーカリストやダンサーがパフォーマンスを行う番組などがあります。「LDH TV」を提供していたころに比べると、アーティストや俳優の普段の姿を見せる番組が増えたように思います。実際にメンバーがカメラを持って撮影してくれるものもあり、メディアの取材や公式動画では見られない一面が見られると好評です。
鈴村:実際にユーザーインタビューをすると、グループの垣根を超えた「CL」ならではのコンテンツが好評ですね。たとえば「KEY MUSIC」では、EXILEのATSUSHIさんが後輩グループであるJr.EXILEのボーカリストとコラボレーションし話題になりました。また、パフォーマンスでのコラボ以外にも対談でコラボすることもあり、そちらも人気があります。
──番組の企画は関根さんが所属するCLルームの方が提案するのでしょうか。
関根:基本的にはそうですね。ただ、ときどきアーティスト側から提案が来ることもあります。たとえば、トークバラエティの「すずき御殿」は劇団EXILEの鈴木伸之が持ち込んだ企画です。