新規ユーザー獲得、既存ユーザーの活性化に向けて行っていることとは?
──「CL」はどのようにしてユーザー数を伸ばしているのでしょうか。
関根:一番増加につながっているライブ会場での案内ですね。ブースを設置したり、会場内でアナウンスをしたりすることで新規会員を増やしています。また、コンテンツをきっかけに入ってくることも多いので、CLルームでは日々新規会員の獲得につながる企画会議を行っています。
鈴村:ABEMAの広告枠を活用した告知も行っています。ABEMAではLDH所属アーティストの方が出ている過去に放送していた「SHIBUXILE」や、現在もレギュラーで放送している「GENERATIONS高校TV」といった番組がありますので、番組内の広告枠で「CL」を訴求するCMを放映することもあります。またそのCMはライブ会場内でも流しています。
──既存ユーザーの活性化に関してはいかがでしょうか。
関根:「CL」の公式SNSをはじめ、各種チャネルで動画コンテンツに関する情報発信を行っています。また、LDHが行うあらゆる施策で「CL」ロゴを入れています。
また、年に数回デジタル上のくじを行ったり、プレゼントキャンペーンを展開したりと、継続いただくことで楽しめるコンテンツを多数用意しています。
鈴村:アプリのMAUや課金率を見ながら、まずは無料会員が閲覧できるライブ配信番組の視聴を促して既存ユーザーの利用を活性化させています。
また、特番にも力を入れています。最近では今市隆二さんが作った草野球チームと芸能プロダクションのグレープカンパニーの草野球チームが対決する特番がありましたが、「CL」の無料会員と有料会員どちらも対象にPPVで販売し、購入者の中から抽選で現場観覧できるスキームを実装しました。
コロナ禍で失われた接点を取り戻した
──「CL」の提供によって得られた成果はありますか。
関根:リリースしたのがコロナ禍のタイミングだったので、ライブが中止になってしまった方や家庭や仕事の都合でライブに来られなくなってしまった方との接点が作れたのが良かったと思います。アーティストと双方向でやり取りでき、ライブをオンラインで見ることができるようになったのは、非常に我々としても大きかったです。
ライブ中、アーティストが「CL」の配信用カメラを持ってステージ上を歩く演出などもあり、配信でなければ見られない演出をファンの方に届けることができたのは成果の1つだと考えています。
鈴村:「CL」のプロダクトオーナーとしてはアプリを利用するユーザーの皆さんはもちろん、配信などを行うアーティストの皆さんのユーザービリティも改善したいと考えています。たとえば、ライブキャスト配信でアーティストが公式アカウントからコメントをすると、対象のコメントが赤枠で囲われて、配信中のアーティストの目に留まりやすい工夫をしています。コメントと配信者でコミュニケーションが取りやすくなり、視聴しているユーザーもその掛け合いを楽しむことができるようになりました。
このような機能追加によって、アーティストの皆さんの会話がはずみ、コラボレーションが進んでいるのも「CL」を提供した大きな成果だと考えています。
