日本市場で広告ビジネスを開始
「Advertising Week Asia 2022」の基調講演に登壇したRob Wilk氏。コロナ禍になってから2回目の国外出張の行く先に日本を選んだというWilk氏は、「マイクロソフトは創業47年、現在我々はかつてないほど広告にコミットしている」と語る。マイクロソフトは2022年に入り、欧州やアフリカなどにMicrosoft Advertisingを拡大することを発表済みであり、この度、日本市場で「Microsoft 広告」としてのローンチとなった。
Microsoft 広告は検索広告、ネイティブ広告、ディスプレイ広告などで構成される。
「この5年間、日本の企業がマイクロソフトのオーディエンスにアクセスするためにはパートナーを経由する必要があり、レポートやターゲティングのオプションも限定的でした。5月31日より、日本の代理店とブランドはマイクロソフトを通じて検索広告やネイティブ広告を直接購入し、我々のグローバル広告プラットフォームに直接アクセスできるようになります」とWilk氏。
Microsoft 広告と直接協業することで、マーケティング担当者やメディアエキスパートはより一層リッチな検索広告、ショッピング広告、ネイティブプレースメントを含むインパクトのある広告ソリューションで出稿することが可能となり、購買ジャーニーのすべての段階で見込み客にリーチすることができる。さらに、トラフィックの内訳やクリックシェア、クリックランクなど、詳細なレポートと最適化機能を利用できるため(アカウントチームより提供)、広告主がより多くの情報に基づいた意思決定を行うこととなり、高い投資対効果を実現する。
Microsoft 広告は年齢・性別ターゲティング、地域ターゲティング、デバイスターゲティング、LinkedInプロフィールターゲティング(近日提供予定)、高度なレポート機能などを提供する。これにより広告主は、コンシューマーの意思決定ジャーニーを通じて、得られた洞察をオーディエンスへのリーチに変えることができる。そしてグローバルに展開する日本の広告主は、ワンクリックでキャンペーンを展開し、10億人以上にリーチすることができる。
PCでの情報取集・購入が増加傾向に
日本市場の素地について、Wilk氏は「マイクロソフトの製品は日本でよく利用されている」と述べる。同社のWebブラウザ「Microsoft Edge」がインストールされている端末は7,400万台あり、検索サービス「Microsoft Bing」についても最大レベルの市場のひとつだという。
何よりもMicrosoft 広告ならではの魅力とWilk氏が述べるのが、Workday Consumer(ワークディ コンシューマー)と称するオーディエンスにアプローチできることだ。
「Microsoft 広告は10億人以上のオーディエンスを持っていますが、このオーディエンスは購買能力があり、広告へのエンゲージが高く、オンラインで購入しています」とWilk氏。平均的なWebユーザーよりもオンラインで消費する可能性が15%高く、これは競合よりも高い数字だと明かした。
この秘密は、PCにある。「コロナ禍でPCの“復活”が起きている」とWilk氏。PCの前で過ごす時間と頻度が増え、仕事とプライベートの間を行き来しながら限られた時間で両方のタスクをこなす人が増えているという。同社はこのような特徴を有する人々を、ワークデイ コンシューマーと呼んでいる。