デザインやマーケティングで利用されているダークパターンが世界中で問題となり、規制強化が進んでいます。
Webサイトやアプリのデザインが、企業の都合のいいようにユーザーを騙し、操作・誘導するダークパターンに陥ってしまっているケースは少なくありません。あるいは、意図せずそうしたデザインになっていることも。ダークパターンを防ぐにはいったいどうすればいいのでしょうか。
その具体例や対策方法を解説した書籍『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』が、MarkeZineを運営する翔泳社から8月3日(水)に発売しました。
わかりにくい退会方法やいつの間にか登録されているメルマガといったユーザーを騙すデザインや施策は、残念ながらいまも見かけます。SNSで取り上げられて炎上することもしばしばあるように、発覚すれば企業やブランドはあっという間に信頼を失います。
本書ではダークパターンの定義から解説し、まず7つのパターンを紹介。さらに、ユーザーの意思決定がどのようになされ、ダークパターンがどう悪用されるのかも説明しています。ダークパターンの具体例には見覚えがあったり、気づかぬうちに利用していたことがあったりするかもしれません。それらが倫理的に危うく、中長期的には業績に悪影響を与えると理解することが大切です。
ダークパターンを防ぎ、誠実にユーザーと向き合うための方法を学べる1冊です。
目次
Chapter1 ダークパターンとは何か
1.1 消費者を惑わせるWeb サイト設計
1.2 ダークパターンとは何か、その定義
1.3 ダークパターンの世界的調査
1.4 ダークパターンは人の選択をどれほど歪めるか
1.5 国内外で高まるダークパターンへの忌避感
1.6 企業がダークパターンを使うリスク
Chapter2 意思決定の科学
2.1 その選択は、誰が決めているのか
2.2 意思決定に影響を与えるマイクロコピー
2.3 ユーザーが行動を起こす3条件
2.4 ファストアンドスロー 速い思考と遅い思考
2.5 説得 vs. 欺瞞、操作、強制
Chapter3 ダークパターンの種類
3.1 スニーキング(こっそり)
3.2 アージェンシー(緊急性)
3.3 ミスディレクション(誘導)
3.4 ソーシャルプルーフ(社会的証明)
3.5 スケアシティ(希少性)
3.6 オブストラクション(妨害)
3.7 フォースドアクション(強制)
Chapter4 ダークパターンを防ぐために
4.1 組織をプレッシャーから解放する
4.2 ユーザーをリスクから解放する