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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

シルクロード×明石ガクト×ケトル・嶋浩一郎が振り返る、YouTubeアワード2022の受賞作

視聴体験を害さず広告パフォーマンスをあげた、ホットペッパービューティーの作品

Performance for Action部門

YouTube動画広告を利用してオーディエンスの意思決定を後押することで行動を促すことに成功し、ビジネス成果を獲得したキャンペーン

広告主:リクルート

広告会社:xpd

ブランド:ホットペッパービューティー

広告フォーマット:TrueView インストリーム広告、TrueView リーチ広告、動画リーチキャンペーン

キャンペーンの目的:ホットペッパービューティーは女性だけが使うもの、美容室だけが載っているという誤認を解消し、新規予約獲得を増加させる。

【ポイント解説】不快感なくワンメッセージを強調するクリエイティブの秀逸さ

シルクロード:これは正直、ナダルさんが強すぎますよね(笑)。一発で目でわかるおもしろさががあって、そこから髪型の話になっていくので、さらに見ちゃいます。あとは、日常のお母さんとの掛け合いという設定もいいなと思いました。

明石:動画で言っているのは、「男性も使えます」「使えません!」の繰り返しですからね(笑)。

嶋:逆にそれがよかったのかな?

明石:デジタルでは見ている人のうちどのくらいの人がネットから予約をしたかを測定できる。そのパフォーマンスの値を突き詰めていくと、1個のメッセージしか言わないクリエイティブになりがちで、それはえてして退屈なものになりがちだったり「わかるけど、美しくはない」みたいなものになりがちなんです。

嶋:メッセージを一言にまとめると、視聴者にとっては「お宅の都合でしょ」とか「いや、わかるけど……」というところに着地してしまうケースが広告の場合多いですよね。

明石:だから、見る人によっては少し不快になったり、効果は出るかもしれないけどマイナスの要素もある広告になってしまうことが多い。でも、この作品はそうした難しいところを針の穴を通すかのようにうまく仕上げているんです。それは、恐らくナダルさんのキャラが繋いでくれているんですけど。ここを含めて、すごくよかったなと。このPerformance for Action部門は、特に広告からのアクションを求めるからギスギスしているはずなんですけど、クリエイティブ次第ではこういうものもあるのかと、いろんな人に希望を与えたと思います。

嶋:あとは表現とかクリエイティブの領域にかかってくることかもしれないけど、コピーライターもすごいのかな、と。

明石:普通のコピーライターなら「ホットペッパービューティーは男性も使えます」の一言を最後に入れたくなると思うんですが、これはそれがないんですよね。「使える」「使えない」の押し問答の答えを、言葉では出していないんです。その余白の持たせ方もうまいし、おしゃれですよね。

Twitter世界トレンド1位を記録した、カレーメシ×ホロライブのコラボ動画

YouTube Creator Collaboration 部門

YouTubeクリエイターとのコラボレーションを通じて高い効果を獲得したキャンペーン

広告主:日清食品

広告会社:博報堂

制作会社:Headlight

ブランド:カレーメシ

広告フォーマット:YouTube動画

キャンペーンの目的:若年層におけるソーシャルシェアの獲得、それに伴う商品喫食率の上昇を目的に、YouTube総登録者数が5,000万人を超えるVTuber所属事務所のホロライブとコラボを実施。

【ポイント解説】クリエイター×ファン×広告主で盛り上げた「お祭り」

明石:この部門は、部門別の代表審査員を私が務めたんですが。なんといっても、Twitter世界トレンド1位、これはお金では買えないですからね。いわゆるYouTubeクリエイターと企業がコラボする時は、クリエイターにとっても、企業にとっても、見ている人にとっても、三方よしじゃないといけない。これは、まさにその事例だと思います。中身も「夏はカレーメシを食べる!」しか言っていなくて、カレーメシの味とか便益とか、広告で普通はあるイロハが一切ない。ただただお祭りなんです。みんなでお祭りを一緒に盛り上げていく様が美しい。で結果も出しているから、グランプリになったんですよね。

嶋:そうだよね。祭りって簡単に作れないからね。クライアントさんから「祭り作って下さい」って言われたら「がんばるけど、難しい……」って思っちゃう。

明石:難しいですよね。それは再現性があるのか? とも思います。シルクさん、YouTubeで祭りが起こる時って、既存のファンを超えて枠が広がる瞬間みたいなのがあるんですか?

シルクロード:そうですね。あとは、視聴者さんがそれをしようとしてくれる時もあります。逆にそれをしてもらうからには、それ相応のことを僕らもやらないといけないんですけどね。

嶋:その姿勢もまた美しいですね。

明石:大事なのは、こういうコラボレーションは視聴者も入っているコラボレーションじゃないといけないんですよね。

嶋:そこは勘違いする人がいますね。チャンネル登録者数だけじゃなくて、コメントとか世界観含めてのコラボレーションだからね。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/22 08:30 https://markezine.jp/article/detail/39438

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