SNSのバズは一瞬で終わる、結果売り上げへの効果はそう大きくない。デジタルマーケティングの領域ではこれが通説だった。しかし、カネボウ化粧品KATEが昨年5月に発売した「リップモンスター」を見てみると、TikTokで起きた爆発的なバズから1年経った今でも、各SNSやYouTubeでのUGCが増え続けている。一時的なバズで終わらせることなく、また売り上げにも確実に繋がっている「リップモンスター」のTikTokマーケティングは、どこに成功要因があるのか? 戦略的なSNS活用の全体像から紐解いていこう。
※本記事は、2022年7月25日刊行の定期誌『MarkeZine』79号に掲載したものです。
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「コロナ禍でも楽しめるメイクの象徴」を目指して開発
──はじめに、KATE(ケイト)についてご紹介いただけますか?
岩田:KATEは1997年に誕生したブランドで、今年25周年を迎えました。発売当初から掲げているコンセプト「NOMORERULES.」のとおり、ルールや既成概念にとらわれることなく様々なチャレンジをしてきた歴史のあるブランドです。大きな特徴は、眉目の商品群に強いこと。とりわけアイシャドウにおいては、23年連続でセルフメイク市場シェアNo.1を獲得しています。また、昨年発売したリップモンスターを皮切りに口紅カテゴリでは、全メイク市場で初のシェアNo.1を獲得することができており、25周年を迎えた今、ブランド全体として大きな成長を遂げています。
2001年にカネボウ化粧品に入社。営業を5年経験した後、本社のマーケティング部門には配属。2019年からKATEのマーケティングに従事している。
──KATEがリップモンスターを発売したのは2021年5月。コロナ禍でマスク生活が常態化し、口紅のニーズが激減していたときでした。
岩田:はい。外出する機会が減ったこともあり、メイク市場全体が激しく落ち込んでいた中で、マスク生活が輪をかけて影響し、口紅の市場は特に低迷していました。しかし、我々は「NO MORE RULES.」の思想のもと、この“危機”を“機会”と捉えました。リップモンスターを発売するまでKATEは口紅のカテゴリが弱かったこともあり、これは逆にKATEが強くなるチャンスなのではないか? と考えたのです。実際に市場の声を見ていくと、若年のトレンド層を中心に「コロナ禍でもメイクを楽しみたい」「マスクをしていても、リップメイクをしたい」といった声が意外にも多いことがわかりました。そうしたニーズに応えるべく発売したのがリップモンスターです。
開発を進めていくにあたって、まず「マスクをしても落ちない」というのは絶対条件でした。ですが、ティントリップがすでに広く普及していたように、「単に落ちないリップ」なら世の中に溢れていますし、KATEもそうした商品は出していました。
そこで、リップモンスターは「コロナ禍でも楽しめるメイクの象徴」となることを目指します。TikTokなどを活用し、コロナ禍×DXで商品を設計していくことにしたのです。
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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)
デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。
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