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第79号(2022年7月号)
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特集:TikTok×マーケティングの最前線

「TikTok売れ」はなぜ起きる?メカニズムと意図的に生み出すアプローチを探る

 ショートムービープラットフォーム「TikTok」の勢いが止まらない。2017年のリリースからユーザー数を急速に拡大していき、2021年9月には世界の月間利用者数が10億人を突破。日本においても、2021年11月に日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2021年ヒット商品ベスト30」で「TikTok売れ」が1位になるなど、今や消費への影響力を持つ大きな存在となっている。TikTok売れという購買行動はなぜ起きるのか。また意図的に生み出すためにはどのようなアプローチ手段があるのか。TikTokの特性と、TikTok売れを生み出すための広告ソリューションについて、TikTok for Business Japanに聞く。

※本記事は、2022年7月25日刊行の定期誌『MarkeZine』79号に掲載したものです。

不動産や車まで。TikTok売れの正体とは

TikTok for Business Japan, Global Business Marketing Team, Lead Brand Strategy 駒﨑 誠一郎氏 同社Lead of Japan/Korea Product Strategy and Ops, Branding Ads 林 直樹氏 同社Head of Japan Product Strategy and Ops, Performance Ads 稲垣 勇登氏
TikTok for Business Japan, Global Business Marketing Team, Lead Brand Strategy 駒﨑 誠一郎氏(左)
同社 Lead of Japan/Korea Product Strategy and Ops, Branding Ads 林 直樹氏(中央)
同社 Head of Japan Product Strategy and Ops, Performance Ads 稲垣 勇登氏(右)

──最近、「TikTok売れ」というキーワードを耳にする機会が増えています。そもそも「TikTok売れ」とはどのような購買行動を指すのでしょうか?

駒﨑:「TikTok売れ」とは、TikTokをきっかけにある商材が話題となり、そこから購買行動につながる流れを指しています。元々「TikTok売れ」という言葉自体は我々から発信したものではなく、2021年の夏頃にメディアの記事でキーワードとして取り上げてくださったものですが、2021年はお菓子や本、不動産や車に至るまで、本当に様々な商材がTikTokをきっかけに話題になり、購買につながる機会が増えたことを実感しています。

──不動産や車といった高価格帯の商材の購買にもつながっているというのは、驚きです。

駒﨑:そうですね。ユーザー数の拡大、またそれにともなうユーザーデモグラフィックの拡大によって、コンテンツの幅もここ数年でかなりの広がりを見せています。この“コンテンツダイバーシティ”の中で、ユーザーはこれまで関心を持っていなかった商品やサービスに、TikTokの中で思いもよらない出会いをすることで興味を持ち、そこからさらに調べ、時には実際に買ってみる。こういった行動が、2021年は活発になったのではないかと考えています。

「おすすめ」と「エンターテインメント性」に強み。TikTok売れのメカニズム

──なぜ、「TikTok売れ」が起きるのでしょうか? TikTok売れのメカニズムと、TikTokのプラットフォームとしての特徴や強みについて教えてください。

駒﨑:TikTok売れのメカニズムとしては、まずTikTokユーザーに刺さる「火付け役コンテンツ」が生まれます。それを見て「面白い」と感じたクリエイターたちが真似をしたり、アレンジしたりすることでそのコンテンツはさらに広がり、より多くのクリエイターたちも取り上げるようになります。

 こうして「火付け役コンテンツ」の関連動画が拡散されていくことで、マスユーザーは短期間のうちに様々な角度から同様の情報に接触するようになります。重複接触をする中で、取り上げられている商材・サービスへの関心が高まっていき、検索や購買といった行動につながっていくというのが、TikTok売れを構造化したものです。

「TikTok売れ」のメカニズム
「TikTok売れ」のメカニズム(クリックすると拡大します)

駒﨑:TikTok売れのわかりやすい事例として、eBay Japan様の「Qoo10」の事例があります。eBay Japan様はまず「Qoo10」のブランドアカウントから、「メガ割」を訴求したエンターテインメント性の高い動画広告を作りました。すると、クリエイターがまず反応し、「メガ割で買うものリスト」といった形で自身のおすすめ商品を紹介する動画を上げ始め、その動きがコニュニティの中でどんどん広がっていきました。

 そして、その紹介動画に触れたユーザーが「メガ割」を使って実際に商品を購入し、今度は「メガ割で購入した商品リスト」という動画がTikTok内でムーブメントとなっていったのです。こちらの事例は、非常に良いサイクルが生まれた事例だと考えています。

eBay Japan の「Qoo10」の事例
eBay Japan の「Qoo10」の事例(クリックすると拡大します)

駒﨑:プラットフォームとしての強みは、「おすすめ視聴」「エンターテインメント性」です。まず「おすすめ視聴」が刺さる理由は、今の社会背景と密接に関連しています。ソーシャルメディアによる情報取得が一般化したことで、精緻なターゲティングによって似たような情報ばかりに触れるようになってしまい、「自分は一部の情報しか知らないんじゃないか」という懸念や「未知の情報に出会いたい」という潜在的な欲求が高まってきました

 その点、TikTokはアプリを起動するだけで、おすすめのフィード上に自分が興味のある動画も、興味の範疇になかったような目新しい動画もどんどん表示されていきます。この情報を探しに行かなくても、ワンタップで自分の知らなかった情報を一気に得られる点がおすすめ視聴の強みです。世界的に見ても、今は8割以上の方がおすすめ視聴をしています。

 もう1つ、TikTokを語る上で外せないのが「エンターテインメント性」です。商品紹介においても、TikTokのエンターテインメント性が入ってくると、一味も二味も変わってきます。弊社の調査でもTikTokのコンテンツはユーザー同士のつながりを高める作用があり、実際にTikTokユーザーの8割がコンテンツを見た後にアクションを起こしているという結果が出ています。

 情報がエンターテインメント性をはらんでいると、楽しいな、面白いなという風に気持ちが高まるので、情報に対してオープンマインドになりやすい。だからこそコンテンツを受け入れ、検索したりシェアしたりしやすいのです。この、出会いを生む「おすすめ視聴」と、コンテンツを受け入れやすくする「エンターテイメント性」がTikTok売れというユニークな現象を引き起こす大きな要因だと考えています。

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/25 09:30 https://markezine.jp/article/detail/39461

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