SEO改善に欠かせない、評価軸や最新トレンドを押さえる!
続いて藤井氏は、SEOの改善を続けていくうえで重要な情報である2022年にGoogleが発表した検索トレンドを紹介した。
藤井氏は「UI/UXの改善の比重が高まってきています。UI/UXの出来具合がSEOの評価軸に入ってきています」と述べ、UXを優れたものにするためGoogleが提唱している指標「Core Web Vitals」について解説。そのポイントとして「1:読み込みまでの速度」メインコンテンツの文字や画像の表示を速くする、「2:視覚的な安定性」ページのレイアウトが明白で、間違って広告などをタップしない、「3:操作の応答性」タップしたらすぐにページが切り替わるといった要素を紹介した。
このようなUI/UXを持ったサイトは、SEOの評価が高くなるため、これらへの対応は「SEOにはもちろん、ユーザーのサイトへのエンゲージメントを高めるためにも有効」だと藤井氏は述べた。
もう1つ、直接SEOの評価につながらないが注目のUX指標として「INP(Interaction to Next Paint)」がある。これは、たとえばページ移動ボタンをタップした際に次のページをローディング中、といった「合図が表示されるまでの時間」を指す。こうした合図がすぐに表示されれば実際のページローディングに時間がかかったとしても、ユーザーは自分が正しく操作をしたという安心感を得られる。
また藤井氏は、従来のテキストによる検索ではなく、画像や音声といった方法による検索が今後のトレンドになると言う。このためにGoogleは、AIを利用した検索アルゴリズムの開発・投入を進めているそうだ。
2019年には「BERT」というAI検索技術を導入し、入力された単語の理解だけではなく「何を知りたいのか」という意図を読み込めるようになった。そして2021年に一部で導入が始まった「MUM(Multitask Unified Model)」はさらに強力で、テキストのみならず画像・動画・音声をまたいで複合的に情報を理解可能。かつ、75の言語に対応でき、1つの言語で学習した情報は多言語に瞬時に横展開可能という特徴もある。
画像や動画検索への対応
画像検索に用いるGoogle レンズの機能も向上している。たとえば、ワンピースの画像を検索対象にしてそこにGreenという言葉を指定。すると、画像に似た形で緑色のワンピースを探すことができる。藤井氏は「画像検索や音声検索の領域は、日進月歩のような形で進化を続けていています」と言う。それに対応するSEO対策として、コンテンツにも画像や動画を取り入れる、絵の解像度は高めにといった点があると加えた。
最後に藤井氏は、Speeeではこのように課題発見から効果検証まで一気通貫でプロジェクトを組み立ててSEO改善を目指すサービスを今後も提供していきたいとして、講演を結んだ。