音声検索はキャズム越え、AR・VRはじわじわ進化
6つ目に挙げたトレンドは、音声検索だ。「2022年末には、米国で音声検索を使う人は1.3億人、2025年末のスマートスピーカー市場は233億ドルと予想されている」と神野氏。利用用途の84%が質問だが、ユーザーが音声で質問した時に音声検索エンジンが自社製品を知らなければ機会損失となる。そこで、音声検索の最適化が重要になりつつあるとトレンドを紹介した。
最後のトレンドとして「VR・AR」を紹介した。IDCではこの市場が2022年に1兆5,000億円に達すると予想している。神野氏は、Meta(旧Facebook)が2022年度100億ドルを投じてメタ空間を構築していることに触れつつも、「本当の意味でのVR・ARはもう少し先」と語る。Metaのヘッドセット「Meta Quest」が値上げをし、GoogleのARレンズやAppleの参入も予想されているなど「混沌としている状況」と神野氏は見る。
だが事例も出てきている。ハートコアでは空間撮影(Matterport)技術を用いた3D-VRコンテンツサービス「VR360」を展開しているが、東京都港区が新型コロナのワクチン集団接種会場でVR360を利用して当日の動線確認や事前の注意喚起を行った事例や、村内ファニチャーアクセスが店舗をオンライン上で公開して遠方の顧客に見学できるようにした事例などがあるという。顧客満足度は90%以上に達しているそうだ。
7年連続国内シェアナンバー1のCMS
最後に神野氏はHeartCoreのCMS製品について紹介した。
HeartCoreは13年間の実績を持ち、必要な機能がすべて入っている「オールインワン型CMS」のソリューションだ。現在日本では7年連続シェアトップ(富士キメラ総研調べ)、国内の大手顧客は約650社にのぼるという。
エディタ、アクセス制御・ワークフロー、プレビュー機能など、顧客の要望に応える機能を追加してきたというが、最大の特徴はセキュリティだ。「この10年間、ハッキングされたことがなく、JPCERTのセキュリティアラートも1度も受けたことがない」と神野氏は胸を張る。この強固なセキュリティから、行政機関や公共交通機関、中央銀行からの採用も多いという。
この他にも、「大規模なアクセスにもびくともしない」という可用性・安定性、「世界で唯一」という標準機能としてのサイト内検索、国内サポート体制、管理画面のカスタマイズなども差別化として挙げた。特にサイト内検索については、類似検索やサジェスト、重み付け、レポーティングなどの機能を実現する高度な検索エンジンを搭載。これにより、ユーザーの様々な検索ニーズに対応しているという。多様化するタッチポイントを統合して分析できるプロセスマイニングを提供しているのも特徴。
最新版のバージョン12では、PIM(プロダクトインフォメーションマネジメント)として、大量の製品情報の管理が効率化できる機能も盛り込んだという。同じ写真をWebサイト、カタログ、CMなどと使い分けるのに役立つDAM(デジタルアセットマネジメント)も標準で提供されており、ヘッドレス配信やSEO解析機能も併せ持つ。
このように機能や特徴を説明しながら、神野氏はHeartCoreを「お客様が必要な機能がすべて入っている唯一の製品」と述べた。そして「目まぐるしく変わるシリコンバレーのトレンドを取り入れて顧客経験を改善し、売上や認知の改善をお手伝いできる」とセッションを結んだ。