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売上を150~200%に成長させた新規施策 パートナーサクセスの軌跡に迫る!

 社会環境が大きく変わり、顧客の課題も多様化する中、1社だけで顧客の要望をすべて満たす難易度は高まっている。そこで有効なのが、複数のパートナーと共に顧客と向き合うこと。SNSの運用代行を主事業とするリプカは、さらなる成長の手段としてパートナー開拓をスタートした。単なる販売代理店契約にとどまらず、パートナー企業とさまざまな施策に取り組み、成果を挙げている同社経営企画室の河本一磨さん、事業部長の松尾基行さんに抱えていた営業課題から、パートナー開拓において成果を出すための考え方についてうかがった。

広告予算を増やす以外で、どう新規リードを創出するか?

──リプカの事業内容と、おふたりのお役割について教えてください。

河本 企業SNSの運用代行をメインに提供しており、ペット市場にまつわるサービスなどの新規事業も立ち上げています。SNS事業は現在4年め、約400社の運用実績があります。

 私は新規事業の推進と、既存事業の売上最大化の双方をミッションとしており、今年とくに注力したのがSNS事業部の販売網強化です。パートナーシップやアライアンスの締結、新規販売代理店さんとの契約を中心となって進めてきました。

松尾 私は事業部長として、全体の数字やボトルネックを把握し、河本と連携しながら、代理店施策の改善にも取り組んでいます。もともとインサイドセールス出身で、現在も実務を続けているため、受注につながるアポイント数の最大化もミッションです。

──コロナ禍以降、成果の最大化を目指すにあたってどのような営業課題があったのでしょうか。

河本 さらなる成長を目指すためには、新規のリード数に課題があり、さまざまな手法で顧客との接点を増やせるよう試行錯誤していました。とはいえ、広告予算をいきなり上げるのは現実的ではなく、リファラルは属人的で仕組み化が難しい。そこで、これまで注力できていなかった販売代理店開拓にチャレンジすることにしたんです。

株式会社リプカ 経営企画室 河本一磨さん

松尾 インサイドセールスの視点で補足すると、すでに接点があった見込み客もいたものの、そこまで数が多いわけではなく、ナーチャリングにも限界がありました。端的に言うと予算をかけすぎずに売上を最大化できる新しい施策を探していたのです。

──パートナー開拓に向けて、どれくらいの企業の方と接点を持たれたのですか。

河本 2022年に入って260社近くと打ち合わせをしました。

──どのようなコミュニケーションをとっていらっしゃるのでしょうか。

河本 つながったあとのアポを担当する立場では、少しでもご一緒できる切り口があれば、ベースの代理店契約書を結んだり、すぐに動きがとれるようChatworkグループにすぐ招待させてもらったりしています。

 お会いするのは代表の方が多く、話は盛り上がるものの、なかなか数字につながらない時期もありました。案件は現場にあるため、代表に現場責任者や担当者とつなぐ場をつくってほしいと依頼し、それが実現した代理店さんという切り口や、顧客の多さなどでランク分けし、案件をつくる優先度がお互いに高い代理店さんに対しては、現場の方々が工数をかけずに商談を獲得できるような施策を提案するなどしました。契約するタイミングだけではなく、継続的なコミュニケーションをとることは大切にしていますね。

老舗・大手とのパートナーシップを実現! 売上も150~200%に成長

──具体的にどのような企業との提携を進められたのですか。

河本 老舗の広告代理店さんなど、信頼感のある大企業が多い印象です。セゾングループのオムニバスさんとも、業務提携する運びとなりました。

 先日は採用関連ビジネスを展開する上場企業の代表とお会いしました。実は採用目的のSNS運用に関する相談は年々増えているものの、業界全体を見渡してもなかなか成功事例が少ない領域です。我々としてもブルーオーシャンに対して、採用パッケージをつくろうと考えていたタイミングでの出会いでした。現在共同で企画した採用パッケージの大詰めに入っているところです。

 またeスポーツイベントを企画するスサノオさんとも業務提携を行い、プロチームのSNS運用やスポンサーへの働きかけなどのビジネスでご一緒する予定です。

 先ほどリード数が足りなかったとお話しましたが、原因のひとつに自分たちの知名度の低さがあります。知名度を凌駕するほどのリードを獲得するには短期的な広告投資や中長期的なメディア運営などの手段があるのですが、競合も同じように考えますから大手にボリュームで負けてしまいます。その意味でも実力や知名度を持ったパートナーと共にパッケージ商品を生み出すのは良い手段だったと思っています。

──パートナー開拓に励まれた結果、定量的にはどのような成果を得られたのでしょうか。

河本 お会いした260社の内40社程度と連携が実現し、さらにアクティブに販売を行ってくれる企業が約10社、毎月そこから2~4件の受注が発生しています。

松尾 月ごとに変動はありますが、代理店開拓を行う前と比較すると売上も150~200%程度に成長していますね。

──パートナーシップを拡大する手法もたくさんあると思いますが、今回のパートナー開拓に大きく寄与したのはどのような施策だったのでしょうか。

松尾 決裁者マッチングプラットフォームの「チラCEO」をパートナー開拓の中心に据えました。260社もの企業と接点を持つことができたのも、老舗企業とのパートナーシップの実現もチラCEOの活用によるところが大きいです。

──チラCEOを活用して感じた魅力についてうかがえますか。

河本 とても定性的ですが、本当に良い人が多いです(笑)。まずは人となりを理解する話から始められる、余裕がある方が多いとも言い変えられるかもしれません。経営者交流会などに参加すると、名刺交換や営業目的の人が多いですが、チラCEOにはほとんどいない印象です。

松本 私が河本のアポを設定する役割を担っていて、3月から6月まで週4で1日3件、もっとも多いときは1日7件のアポをこなしてもらっていました。チラCEO上でこれが実現できた理由はふたつあります。ひとつは決裁者の豊富さ。さまざまなことにアンテナを張っている人が多い印象があります。

株式会社リプカ SNS事業部長 松尾基行さん

 河本からもあったとおり、ほかのマッチングサービスや経営者交流会では、直近の売上につながらない相手にはそっけない雰囲気があります。一方チラCEOユーザーは「気位が高い」と言うと大げさかもしれませんが(笑)、すぐに売上につながらないとしても「SNSのトレンドを知っておきたいので話しましょう」と向き合ってくれる方が多いですね。やりとりも洗練されている方が多いです。

 ふたつめは、手前味噌ですがアポ依頼のDMが良かったのかなと。通常プランだと、毎週20通なのですが、3月から7月までは毎週50通まで増やせるプランを契約し、週に70通、月に280通を確実に送っていました。担当のカスタマーサクセスの方に聞いたところ、当社への返信率は非常に高く、通常の企業の3倍程度だったとうかがっています。

「売ってください」ではなく「一緒にやりましょう」が成果の秘訣

──返信率の高いDMを書くためのポイントをうかがえますか。

松尾 本来であれば、CxOレターのような個別メッセージを書きたいのですが、インサイドセールスと事業部長を兼任しており、限りある時間の中で1社1社に向けたラブレターをつくるのは難しい。とはいえ、一斉DMで振り向いてもらえるわけもないため、チラCEOの検索機能を駆使して、業界ごとに課題や提案部分の文面をつくることにしました。チラCEO上の機能は、いろいろと使い倒しましたが、検索機能×DMがもっとも効果が高かったです。意外と自社と相性の良い業界を発見することにも役立ちました。

検索機能のイメージ [クリックすると拡大します]

河本 チラCEOを本気で使うなら、「アポ獲得担当」と「商談担当」を分けるのはおすすめですね。我々の場合も、より多くの人と接点をつくるための工夫に松尾が全力で取り組み、私が契約獲得やその後の継続的なリレーションづくりに集中することができたため、成果が出たのだと思います。

──チームでどう使うべきかのイメージが湧きました。今後パートナー戦略をどう進化させていかれるのか展望をうかがえますか。

河本 パートナーの全体数はもちろん、アクティブな代理店さんを増やしたいですね。アクティブ化のために、現在は私が属人的なコミュニケーションをとっている部分もあるため、仕組み化にも挑戦します。

松尾 おかげさまでたくさんのパートナーと関係を築けた一方、パートナーごとに課題は違いますからね。SNS運用のサービスを提案してもらうという基本は同じですが、「提案数は多いのになかなか案件化しない」「そもそも提案先の選定から困っている」など、各社の課題に適切に対応できる仕組みは構築したいですね。

──仕組み化や個別の課題解決というキーワードから、パートナー・イネーブルメントにも取り組み、より成果を最大化されていく気概が伝わりました。最後に、パートナーと一緒に成果を出したい営業・マーケティング組織の皆さんにおふたりからメッセージやアドバイスをお願いします。

松尾 河本とパートナーの関係構築は最終的に「一緒にやりましょう」のスタンスでまとまるんですよね。「うちの商材は良いので売ってください」ではなく、時にはパートナーと一緒にパッケージ商材までつくりあげてしまう。チラCEOではたくさんの素敵な企業や決裁者の方に出会えます。「商材を売って、情報収集して、おしまい」ではなく、一緒に何ができるか議論できると良いのではないでしょうか。実際、決裁者という特性上、皆さん目の前の課題解決だけではなく、長期的な視野でアライアンスを検討している印象です。

河本 思いやりのこころがあれば、成果は出ると思います。パートナーさんはもちろん、その向こう側のエンド企業や、エンド企業の顧客も含めた全員に対する思いやりですね。たとえば、販売代理店の営業担当者が工数をかけずにホットリードを創出できる施策を考えて、手段として提供してみるなど細かい施策はいくつかありますが、それもすべて思いやりが発端です。ぜひ、その心持ちでパートナー獲得やチラCEO活用にチャレンジしてみてください。

リプカでは、販売代理店様を随時募集しています!

SNSの運用パートナー先をお探しの方は、ブログ「SNS運用代行サービスの販売代理パートナー様の募集について」にアクセスしてみて下さい!

──ありがとうございました!

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この記事の著者

SalesZine編集部(セールスジンヘンシュウブ)

SalesZine編集部です。 https://saleszine.jp/

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MarkeZine(マーケジン)
2022/11/08 11:00 https://markezine.jp/article/detail/40476