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マーケター主導で進める生成AIの組織利用

生成AIの組織利用をマーケティングのように戦略を描いて実行する方法

③施策の改善

 全体の生成AIの利用状況については、利用頻度(量)を把握し、その変化状態をみながら評価を行っています。また利用頻度の高い層や変化があった人に対しては、ヒアリングベースでどのような活用質(内容)なのかを把握し、その内容を社内イベントに登壇して共有してもらっています。

 現在、当社では継続的に利用量と質が上昇しています。特に、全社のプレゼンテーション(全社朝礼等での告知や社内イベントでのプレゼン)や活用事例の共有会等の直後に利用量が上昇することが分かっており、効果的な施策も見えてきています。

 下記グラフは、ハイレベル層・ミドルレベル層を増やしていく上で重要指標としている「週数回以上利用する層」の人数の推移と、利用頻度上位層とそれ以外の層の利用推移です。「週に数回以上使っている」層がどの程度増えているか?等の指標を見ており、どの施策が効果的に効いているかを把握しています。

生成AI利用の頻度が高い層の推移(著者作成)
生成AI利用の頻度が高い層の推移(著者作成)

 また定量的な生成AIによるインプット・アウトプットのデータ量から、1人当たりの生成AIによって生みだされている成果量の推移を把握し、同時に利用レベルの高い人達に利用内容をヒアリングして定性的な把握も行っています。下記グラフは、1人当たり平均インプット文字数とアウトプット文字数の推移です。これによって、実際の生成AIの利用レベルが、組織全体としてどの程度高まっているかを把握することができます。

生成AIによるインプット・アウトプット数の推移(著者作成)
生成AIによるインプット・アウトプット数の推移(著者作成)

まとめ

 生成AI活用の組織への浸透は、通り一辺倒には進まず、マーケティングと同様に戦略的なセグメンテーションとそれに基づいた戦略・施策を展開していくことが効果的だと考えます。

 次回の記事はいよいよ最終回となりますが、実際にこれまでほとんど使っていなかったところから、どのような業務の中で生成AIが活用されているのか具体例を紹介したいと思います。また社内展開においては具体的なルールや運用体制も鍵になるので、そのような裏側の取り組みについても紹介していきたいと思います。

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この記事の著者

石田 拓己(イシダ タクミ)

スターティアホールディングス株式会社 マーケティング部 部長
クラウドサーカス株式会社 執行役員 CSO

博報堂でマーケターとしてマス領域&デジタル領域&メディア領域に9年半従事し、40を超える幅広いクライアント案件に携わる。その後マツダのグローバルのDXプロジェクトに出向して携わった後、DMM.com の経...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/12/05 09:30 https://markezine.jp/article/detail/40504

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