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マーケター主導で進める生成AIの組織利用

生成AIの組織利用における課題と解決の鍵

 「マーケター主導で進める生成AIの組織利用」をテーマに、生成AIの組織利用がもたらすメリットと、マーケターがどのようにしてこの変革を主導できるかを、具体的な事例とともに紹介する本連載。2回目はAIを組織利用する際の課題と、その解決の鍵をご紹介します。

生成AIの組織利用において直面する問題の整理

 第1回では、「生成AIを組織利用するメリット」についてお伝えしましたが、実際に生成AIを導入していく過程では、様々な課題に直面することになります。本記事では、どのような課題が存在し、どのような課題解決の鍵があるのかについて解説します。

 まずは、生成AIの組織利用の際に気づく重要問題をいくつかあげていきたいと思います。その上で、組織利用するための課題と解決策について後述していきます。

重要問題と課題設定
重要問題と課題設定

「成果創出のための勝ち筋」が見えていない状態に気がつく

 「生成AIを導入しよう!」と意気込んだものの、具体的な活用方法や業務での利用シーンが定まっていない/生成AIを導入する目的や成果創出の方法が見えていない状態だと気がつくことも多いのではないかと思います。また、企業でAIを導入する際に、どの部署が使うべきか、全社的に展開すべきか、曖昧なまま進めてしまうケースもあるでしょう。

 個人利用であれば、まずは気軽に使い始めるのも1つの方法ですが、組織利用となると目的や方針が必要不可欠です。これらが無い状態で始めてしまうと、試行錯誤を繰り返すばかりで、期待していた成果を出すことができず、投資対効果も不透明になってしまう危険があります。

「生成AI利用レベルに差がある」ことに気がつく

 社員が生成AIの使い方や可能性を十分に理解できておらず、組織内でAI活用知識の偏りが大きくなっていることを導入後に気がつく可能性があります。また使い方がよくわかってないことを理由に、まったく使い始めない人や、使うのを辞めてしまう層が発生してしまうかもしれません。生成AI活用度に差があるために、統一的な活用教育支援では解決しないといった問題に直面する可能性もあります。

「投資対効果を説明する準備ができていない」ことに気がつく

 生成AIの導入には少なからず費用が発生します。投資に対する成果を算出するロジックを考えられていないことに、導入決裁のタイミングや導入後に気がつくかもしれません。また、何をもって成果とするかは、非常に難しいテーマであり、考えきれていない状態かもしれません。

「リスク管理とセキュリティの視点」が抜けていたことに気がつく

 生成AIに企業・組織の情報を入れて活用するとなると、個人情報や営業機密情報の漏洩等のリスク管理問題に直面することになります。また生成AIで生成されたコンテンツにおける、著作権に関わる問題も絡んできます。さらに問題を難しくするのが、テクノロジーの視点と、ツールの機能要件の視点と、法的リスクの視点が絡みあい、捉え方自体が難しいことです。

 組織としてリスクをどのように捉え、利用環境を選択し、さらには使い方をどうルール化するかなどの複雑かつ難しい問題を抱えることになります。

ツール選定や導入後の管理、更新体制が無いことに気がつく

 複数ある生成AIツールや利用プランのうち、コスト面やリスク面、用途とのマッチ度から、どれが自社に適しているのかを選定し、利用者向けに付与・削除の運用をしていくことを、誰が責任を持って行っていくのかが重要になります。

 さらに生成AIの世界は日進月歩で変化していくため、常に同じツール環境を変化させていく視点も必要になります。

 以上5つの重要問題を紹介しました。これらを踏まえ、生成AIを組織活用していくための課題を整理したいと思います。設定した課題の解決が組織利用の成果を最大化させることにつながります。

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組織利用における主要な課題

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この記事の著者

石田 拓己(イシダ タクミ)

スターティアホールディングス株式会社 マーケティング部 部長クラウドサーカス株式会社 執行役員 CSO博報堂でマーケターとしてマス領域&デジタル領域&メディア領域に9年半従事し、40を超える幅広いクライアント案件に携わる。その後マツダのグローバルのDXプロジェクトに出向して携わった後、DMM.com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/18 09:30 https://markezine.jp/article/detail/47106

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